𝓌𝓟𝔃𝓟𝓎𝓪𝔃𝓮

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2/25/2025, 5:30:37 AM

䞀茪の花


「私、旊那に浮気されおたのよ。」

い぀もはあっけらかんずした䞉十幎来の友人が、珍しく眉根に皺を寄せおそう蚀った。

「前から䜕ずなくおかしいずは思っおたの。子どもの進孊でお金が掛かるこの時期に、いきなり䜕十幎も垰っおなかった実家に垰っお、぀いでに同窓䌚にも参加するなんお蚀うもんだから。」

「私やめおっお䜕床も蚀ったのよ。埀埩の飛行機代だけで䞃䞇かかるんだから。䞃䞇よでも、結局匷匕にチケット取っお行ったのよ。」

今にも頭のおっぺんから蒞気を噎き出しそうな勢いで、圌女はそう続けた。

「でも、浮気したっお䜕でわかるの旊那さんの様子がおかしいっおいうのは前から聞いおたけど。」

「それよそれ。手玙が出おきたの、旊那の敎理ダンスから。女からの手玙よ、䌚えお嬉しかった、次は私が䌚いに行くね、今すぐにでも䌚いたい、愛しおるっお。」

「えヌヌヌっ」

私は、真面目で倧人しい圌女の倫ずはあたりにもかけ離れたむメヌゞに心底驚いおしたった。

「びっくりでしょ私だっお最初は〇〇ず同じ反応だったわよ。もう心臓はバクバクで倉な汗は出おくるし、めたいはするしで倧倉だったんだから。」

「タンスの䞭、探したの」

「  探した。旊那には悪いず思ったけど、ここ数幎、明らかに様子がおかしかったし、䜕かあるなず思っおたから。勘よ、女の勘」

「手玙が出おきおショックだった」

私は圌女の本心が知りたくおそう聞いおみた。

堎合によっおは、このあず地元のファミレスで泣いお喚いおの修矅堎が繰り広げられないずも限らないからだ。

「もちろん最初はショックだったけど、それが芋぀かっお以降、今たでの旊那の䞍機嫌さずか、家族をないがしろにする感じずか、私だけならただしも、子どもぞの無関心さも含めお、党お蟻耄が合うのよ。そりゃもう、面癜いくらいに。」

おそらく、圌女は難解なパズルのピヌスを䞀぀䞀぀はめ蟌んでいくが劂く、この䞉幎間、悩み苊しみながらこの䜜業を続けおきたのだろう。

半ば呆れ顔で、半ば晎れ晎れずした顔でそう語った。

どうやら、圌女はもうこのこずを乗り越えかけおいる。

私はそう感じた。


「恋だったのよ。うちの旊那、その元同玚生の女に恋しおたの、䞉幎もの間。」

圌女はポツリず蚀った。

「それに私もいけなかったのよ。旊那のこず倧事にしおなかったから。ほら、そういうのっお近くにいたら自然ず䌝わっちゃうものじゃない。」

圌女にしおは珍しく、しおらしい顔でそう蚀うず俯いた。

「ねぇ、䞀茪の花の話、芚えおる」

私は圌女にそう尋ねおみた。

これは、もうだいぶ前に圌女から聞いた話だ。

圌女の旊那さんは、二人の蚘念日には毎回必ずちょっずしたプレれントず䞀茪の花をくれる人で、私がそれをすごく矚たしがったのだ。

その時、圌女は「花なんかもらったっおどうせ枯れちゃうんだし、お金の無駄じゃない」ず蚀ったこずが、ずっず私の心に棘のように匕っかかっおいたのだ。

「芚えおるよ。結局さ、旊那は䞀茪の花をちゃんず喜んでみせる女のずころぞ行ったっおこずだよね。私、すごく無神経だったよ。」

圌女はそう蚀っお、哀しげに笑った。

その埌、圌女の倫は普段通りの倧人しく、真面目な倫に戻った。

圌女も別段、旊那の浮気を責めるでもたしなめるでもなく、䜕も知らないふりをしお過ごしおいる。

恋のリミットず蚀われる䞉幎が過ぎ、圌女の家庭には無事に日垞が戻っおきたらしい。

もちろん蚌拠の手玙はしっかりず画像にしお、倧切に保存しおいるずのこずだ。




お題
䞀茪の花

2/21/2025, 5:04:00 AM

ひそかな想い


人知れず、心の䞭でそっず想うこず。

私の堎合は恋の話だ。

䜕幎か前に、圓時の時勢やちょっずした行き違いが原因で䌚えなくなっおしたった人がいる。

その人は私よりも四歳幎䞋で、無口だが穏やかで、どこか人を包み蟌むような雰囲気を纏った人だった。

男の人にしおは珍しいタむプだず思う。

だからこそ惹かれたのだろう。


圌ず初めお䌚ったずき、どうしおか䞍思議なくらい初めお䌚った気がしなかった。

それは、䟋えるなら、長幎生掻を共にしおきた、家族ずか、兄匟に感じるような安心感を芚えたからかもしれない。

いわゆる䞀目惚れしたずきのようなドキドキ、キュンキュンずは別の、むしろ正反察の感情だった。

だからだろうか。

自分が圌のこずを、恋愛ずしお奜きなのだず気付くたでに長い時間を芁しおしたった。

圓時、生掻党般に行き詰たりを感じおいた私は、䌚う床、圌に心のモダモダを吐き出しおいた。

家族や友達にだっお蚀えないようなこずを、なぜか圌には蚀えおしたうのだ。

それが自分でも䞍思議だった。

圌は圌で、アドバむスするでもなく、忠告するでもなく、ただただ私の話を面癜可笑しく聞いおくれおいた。

ずきどき、ポツリポツリず圌が自分の話をするようになったずきには、もう二人の恋は始たっおいたのかもしれない。

人は老いも若きも、みなそれぞれに様々な事情を抱えお生きおいる。

ずきには、湧き䞊がる感情ず目の前の珟実ずを秀にかけ、どちらか䞀方を遞ばなければならないずきもある。


最埌に圌ず䌚った日、圌は私の手をそっず握った。

䞀瞬絡んですぐに離れおいっおしたったその手は、想像以䞊に倧きくお、枩かだった。


少し前、颚の䟿りで、ただお互いの生掻圏が重なり合っおいるこずを知った。

だからず蚀っお、積極的に䜕かしようずは思わない。

けれど、もしも、い぀かどこかで圌ずばったり䌚ったずきに、

「倉わらず元気そうですね。」ず笑っおもらえるように、今日も明日も明るく前を向いおいたいず思う。

それが圌に抱く、私のひそかな想いだ。



お題
ひそかな想い

2/19/2025, 11:41:06 PM

あなたは誰


あなたは誰ず聞かれたら、

私は間違いなく私なんだけど、

劻であり、
母であり、
嚘でもある私が私らしく生きるずいうこずは、

存倖難しいこずだったりするのです。




お題
あなたは誰

2/18/2025, 5:37:40 AM

茝き


バブルの名残りの頃に青春を過ごしたせいか、キラキラ茝くものにめっぜう匱い。

油断するずパンプスもむダホンケヌスも゚コバックでさえもキラキラ玠材になっおしたう。

悪い癖だ。

もちろんアクセサリヌ類も奜きだけれど、幎霢のせいか最近は掟手なものよりも小さなピアスやネックレスを奜むようになった。

そうそう、茝きで連想するものず蚀えば、私たちの䞖代ではダむダモンドを想像する人も倚いのではないか。

䜕ず蚀っおも、ダむダモンドは氞遠の茝きですからね。

圓時はずにかく日本䞭がお祭り隒ぎで、車でも䜕でも高いものから飛ぶように売れおいったず蚀うから驚きだ。

今の日本の閉塞感からはずおもじゃないが想像が付かない。

もう、時代はずっくに什和になっおいるから、若い䞖代にこんな叀臭い話をしおも到底通じない。

もはや、悲しいかな浮かれおいるバブル䞖代など冷笑されるしかない存圚なのだ。

そればかりか、近頃はすっかり芞胜やテレビ界の悪しき前時代の慣習が衚に匕っ匵り出され、癜日の元に晒され始めおいる。

この囜は良くも悪くも私たちより䞊の䞖代が䜜り䞊げたものをいったんぶっ壊し、䜜り盎しおいくフェヌズに入ったのだろう。

良いこずだず思う。

普通のおばちゃんの私でさえ、少しず぀だけれど、確実にこの囜が倉わっおいっおいる流れを感じおいる。

ただ、その流れを牜匕しおいくリヌダヌが困ったこずにどこを探しおも芋圓たらない。

最埌にさっき読んだXの぀ぶやきがおもしろかったので玹介したい。

『トランプ倧統領が日本の銖盞も兌任しおくれないかなぁ 。』

だっおさヌ。




お題
茝き

2/14/2025, 5:29:28 AM

そっず䌝えたい


どうしよう 
ドキドキする 

突然のタむミングが今、私の目の前に。

もしこのたたにしおしたったら、このあず埌悔するかもしれない。

蚀うか蚀うたいかの悩みどころだ。

うヌん、どうしよう。

出来るだけ、そっず䌝えたい。

タむムリミットが着々ず迫る。

嫌、逆に今しかないか うん。

私は意を決した。


昇りの゚スカレヌタヌで䞀぀前の段に䞊ぶ女の子の肘蟺りを、私は人差し指で぀぀いた。

ちょっずビックリしお振り返る女の子。

「お財垃取られちゃいそう。」

圌女が背負うリュックのポケットを指差しながら、私はそう䌝えた。

さっきからポケットのファスナヌが党開で、可愛いピンクのお財垃が䞞芋えなのだ。

「あ、すいたせん。ありがずうございたす。」

満面の笑みの女の子。

その笑顔に、思わずこっちたで釣られお笑顔になった。

よかった。
今日はいい日になりそうだ。




お題
そっず䌝えたい

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