《ぬくもりの記憶》
最後に会えた時
貴方は静かに眠っていた
今でも覚えている
祖父のぬくもり
夢の中で
今でもそのぬくもりを探している
《凍える指先》
僕は1人
小さな駅のホーム
ここには1時間に1本しか電車は来ない
僕はぼんやり遠くを眺める
何本の電車を見送っただろう
幼なじみとして隣に君はいた
いつも一緒だった
そんな君が遠くに行く
君の門出を僕は喜んだ
笑顔で君を見送った
帰ろうと思った時に僕は動けなくなっていた
その時になってわかった
僕は君が好きだったのだと
気づくのが遅すぎた
失って気づくとはよく言ったものだ
会いに行こうと思えば会えるだろう
けれど今の僕には
動けなくなる程の喪失感に襲われ
考える事が出来なくなっていた
やっと頭が働くようになった時
あたりは暗く指先は凍えていた
そうだ
これは今生の別れではない
会いたくなったら会いに行こう
そして、その時に
この気持ちを君に伝えよう
《雪原の先へ》
白い世界が私を包む
雪原は
どこまで行っても寒く静かで
私は世界に1人
取り残されたみたいだ
この先はどこに続いているのだろう
きっとこの先に街明かりがある
そう願って
少しの孤独と不安を持って
雪原の先へと足を進める
《白い吐息》
雪空の下
学校帰りに近くのコンビニで
恋バナや他愛もない話しをして
あっという間に時間は過ぎ
何時間も話し込んでいた
「また明日」と各々の帰り道につく
ふとした時に気づく
体は寒さで震え手は凍えている
吐く息は白く
暗くなった空に消えていく
白い吐息で
少しの孤独が迎えに来る
早く家に帰ろ
《消えない灯り》
僕の世界は真っ暗だった
どこまで行っても暗く
どこに行ったらいいのかも分からない
ただの1人暗い世界
出口も見つからず
僕は疲れて動けなく座り込んだ
そんな時
君の何気ない一言で
真っ暗な世界の僕の手元に
小さなロウソクが現れた
君はもう居ない
君の世界と僕の世界は
決して交わる事はない
けれど僕は
君がくれた小さなロウソクの灯りが消えないよう
大切にしながら
僕は僕の世界を歩いて行く
いつか君がしてくれたように
誰かの世界に小さな灯りをわけられたら
なんて夢をみて