明日とか明後日とか、今日と変わらないであろう未来なんて正直どうでもいい。気になるとしたら一年後、かな。
一年後、俺とあんたはどうなってるかな。
最高の未来はあんたが俺を選んでくれること。
最悪の未来はあんたと二度とこうしていられなくなること。
一番可能性があるのは·····今のままの関係がズルズル続いていること。
でももし自分の未来を知ってしまったら、そのせいでまた違う未来に分岐してしまうんじゃないだろうか?
あんたとの最高の未来を選ぶ為に俺らしくない事をしてしまったら、そんな俺をあんたは好きでいてくれるのだろうか?
ぐるぐるぐるぐる。
下手な考え休むに似たり。
やーめた。
そもそも明日があるかどうかも分からねえのに。
一年後の事なんて考えるだけ損だ。
――煙草吸ってこ。
END
「もしも未来を見れるなら」
日本一の歓楽街だろうが、世界最大のジャングルだろうが、イスラム建築の最高峰だろうが。
熱帯魚の楽園だろうが重工業地帯だろうが。
どんなに鮮やかな色を持つ世界でも、見ている者の心に何も響かなければ無色と同じだ。
END
「無色の世界」
〝滅びの美学〟なんてフィクションの中か、過去の出来事をフィルターを通して見てる頭の中だけのこと。
神様、神様、神様。
桜が散る。散っていく。
広い背中が崩れて、ゆっくりと落ちていく。
間に合わない。そんな筈は無い。
誰よりも早く追い付けるのに。
取り囲む数に阻まれて、手を伸ばしても届かない。
桜が散る。散っていく。
待って。行かないで。
振り返る。
その表情に息を飲む。
それは、愛を囁く時の表情で·····。
桜が見えない。もう見えない。
その瞬間、声にならない叫びと共に、自分自身も弾けてしまったような感覚に陥る。
◆◆◆
気が付くと、辺りは死体の山だった。
「××××××」
名を呼ぶ声。
手を伸ばす。桜が舞っている。
「大丈夫か」
穏やかな顔でそんなことを言うから。
「それはこっちの台詞だよ」
笑ってそう言うしか、なかった。
END
「桜散る」
大人になるにつれ、そんな心はだんだんと薄らいでいく。成長するに従って見えてくるのは、夢破れた大人達の草臥れた背中。
自分の夢を実現出来た人はほんの一握りで、ほとんどの人は自分の限界を知って、越えられない壁を知って、埋められない溝を知る。
地に足をつけている、と言えば聞こえはいいが、子供にとってその姿は魅力的とは言えないだろう。
けれどむしろ、大人になっても夢見る夢子でい続けることの方が痛々しくないか??
大人になるということは、現実を知るということなのだから。
END
「夢見る心」
自分の望んだ結果にならなかった時、人は「想いは届きませんでした」と言う。
でも、自分の望んだ結果になった時、「想いが届きました」と言える人はどれくらいいるだろう?
〝当然の結果〟として受け入れてしまっていることの方が多い気がする。
それともあらゆる事に感謝出来る善男善女の方が多いのかな?
そこまで切なる願い、というのを抱いた事が無いからよく分かんないや。
END
「届かぬ想い」