見透かされてるみたいで嫌になる。
卑屈で、他責思考で、後ろ向きな自分をまざまざと思い知らされる。
自分がいかに醜くて、いかに矮小な人間か、無理矢理にでも自覚させられる。
あぁ、そうか。
君に目があるからいけないんだ。
僕が君を見てしまうからいけないんだ。
そうだろう? そうだよね?
お互いに見ることが出来ないようにしてしまえばいいんだ。
ねえ、そうしよう。
そうすれば君も、見たくもない醜いもの、視界に入れなくて済むよ。
大丈夫大丈夫。
あぁ、そう。
その目、その目が·····。
END
「君の目を見つめると」
地上で戦争が起ころうが、大災害が起ころうが、星は変わらず輝き続ける。
夜空を焦がす炎、なんて言葉のあやで、飛び散る火花もほんの一瞬の煌めきでしかない。
星の一生に比べたら、人の人生なんてそれこそ燃え落ちる夏の花火みたいなもの。なのに足掻いて、藻掻いて、泣き叫んで、怒り狂って、大笑いして、みっともないったら無い。
「·····えらく感傷的だね」
「別に」
「儚いからこそ、その輝きが尊いんじゃない?」
「そんな前向きになれない」
「·····ごめん」
「でも、いいよ。それで。君がそう言ってくれるなら、私はまだ歩けるから」
「·····他の誰がなんと言おうと、あなたは悪くない」
「私自身がそう思えないんだけど」
「あなたがあなた自身を信じられないなら、私の言葉だけ信じていればいい」
「·····」
「たとえ線香花火みたいにあっという間に終わる輝きだったとしても、私にとってはあなたの存在そのものが輝く星だよ」
「·····くっさ」
「悪かったな」
――でも、たった一人。
君の為に一瞬でも輝けるなら。
寒々とした街を二人、寄り添って歩く。
「ざまあみろ」
忌々しく見える星空に、吐き捨てるようにして呟いた。
END
「星空の下で」
それでいい、という言葉はとても曖昧だ。
選択肢が少ない中で「もう」それでいい、という諦めのようなニュアンスなのか、あなたは今でも充分魅力的なのだから自信を持って、「今のまま」それでいい、という背中を押すニュアンスなのか。
言葉の前後と発した時の状況でかなり意味が違ってくる。更にこうして文字として目にした時と、言葉として耳にした時でも受け取り方は違ってくるだろう。
よくSNSユーザーは三行しか読めない、なんて言うけれど、だとしたら何も通じないんじゃないだろうか?
END
「それでいい」
ショッピングモールで買い物するの、大好きだけど1つだけ嫌なのは福引と見せかけてスマホの乗り換えキャンペーンに誘導するとこかな。
買い替え時だったから良かったけど、そうじゃなかったらキレてた。
こんな日常。
END
「1つだけ」
〝大切なものは目に見えない〟
どうしてそんな〝仕様〟にしたかって?
見えていたらきっと、すぐに奪い合うんじゃないかなって思ってさ。
君たちの強欲さと傲慢さ、そして身勝手さはよーく分かってるからねぇ。
だから、自分のためだけの唯一無二のものがあると分かって、それが他人にもあるんだと君たちが理解したらきっと、この星は良くなるんじゃないかと思ったけど··········。
どうやら君たちのデザイン、間違いだったみたいだねぇ。
星を見下ろす遥かな高みで、創造主はため息まじりにそう答えたのでした。
END
「大切なもの」