せつか

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3/2/2025, 5:09:08 AM

芽が出る為には種が無くてはなりません。
種があっても気温や雨量といった、適切な環境が無くてはなりません。
休眠がそのまま永遠の眠りになってしまう種子も、けっして少なくはないでしょう。

それは人も同じこと。
種が無くては芽吹きも無く、芽吹きはあっても適切な環境と適切な時と、適切な言葉が無ければ枯れてしまうでしょう。

でも、〝枯木も山の賑わい〟という言葉もあります。
あまり深く考え過ぎるのも良くないですね。

人も植物も、何も為さずとも生きてるだけでいいんですから。


END


「芽吹きのとき」

3/1/2025, 9:29:00 AM

「貴公があの方の供を勤めたのか」
「·····供をせよと命じられたからした。それだけだ」
「·····そうか。そうだな。貴公はそういう男だった」
「本来貴公の仕事だろう。私はああいう華やかな場は出来ればごめん蒙りたいんだ」
「分かった。肝に銘じておくよ」
「·····なんだ」
「なにって、握手を」
「何故だ」
「道中あの方を護ってくれたんだろう? 」
「·····」
「·····痛いよ」
「·····ふん」

◆◆◆

あの日掴んだ掌の温かさが、忘れられない。
痛いよ、と小さく笑った男の声も。
あの時、掌と胸に宿ったほのかな温もり。
あの時の男の言葉は、けっして世辞や媚びから出たものではなかった。
勤めを果たしたことを素直に称賛する声と掌は、私に初めての感覚をもたらした。

――あぁ、この男は·····。


END


「あの日の温もり」

2/27/2025, 3:26:56 PM

可愛いらしさを感じる造形があるらしい。
赤ちゃんとか子猫とかの、丸い体とか大きな目とか、そういうのだそうだ。
でも、そうじゃないものも可愛いと感じる感性もある。多分他人が見たら可愛いとは思えないものも、ある人にとってはめちゃくちゃ可愛いものとして見えることもあるんだろう。
可愛いとは何か、なんて定義すること自体が意味の無いことなのかもしれない。

それはそれとして、「可愛い!」と「cute!」だと対象の印象がだいぶ変わる気がする。


END


「cute!」

2/26/2025, 3:22:23 PM

「興行収入〇億円突破」
「累計発行部数〇百万部突破」
「〇週連続ランクイン」
「〇万回再生」

そんな記録が無くたって好きなものは好きなんだけどな。作る側がこれらの記録を気にするのは当然だけどね。記録より記憶、とはよく言ったもの。


END


「記録」

2/25/2025, 3:20:55 PM

コウモリの丸焼き、シュールストレミング、カエルの唐揚げ、トナカイの血、口噛み酒·····。
世界一辛い唐辛子、世界一甘いお菓子、世界一苦いお茶·····。どれでも好きなものを食べられるよ、と言われたら、私はどれを食べるだろう?
どれも多分、食べずに死ぬことになりそうなものばかりだ。
食べた事のないものを食べるのは、知らない場所に出かける冒険に少し似ている。

END


「さぁ冒険だ」

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