いつだったかな。
コロナが広まる前だった気がする。
年に一回、東京に遊びに行った帰り、駅の地下にあるレストラン街のどこかの店。
苺がこれでもかってくらい載ったのとか、
メロンとかマンゴーとか葡萄とか、季節のフルーツが載ったのとか、
チョコレートとバナナと生クリームが載ったのとか。
帰りの新幹線に乗る前、名残を惜しむようにその店で一人でゆっくりパフェを食べるのが好きだった。
コロナが蔓延する前だから、もう五年以上前になる。
あの店はまだあるのだろうか。
山盛り苺のパフェ。
また君に会いたい。
END
「君と最後に会った日」
植物の生態を知ると、その複雑さに目を瞠る。
他の生物に擬態したり、他の生物を捕食したり、色や匂いで誘ったり、何年も水が無くても平気だったり。
繊細というか、複雑というか、緻密というか。
とにかくその機能の不思議さと神秘は、人間なんかの想像の及ばない領域なのだと思い知らされる。
綺麗な花はでも、人間の目を楽しませる為にそんな姿をしているわけではない。品種改良した園芸用の花はともかく、自然にあるものは生きる為の進化の過程でそんな形をしている。
取り繕うとか、媚びるとか、そういうのが無い生き方というのがそもそも繊細で美しいのだろう。
END
「繊細な花」
1年後も今と同じように本を読んで、今と同じ推しを応援し続けられたらいい。
本が読めなくなったり、推しを応援出来ないような環境になったら荒んでしまう気がする。
ささやかな、それでも私にとっては大切なひと時なのだから。
END
「1年後」
思い出したくない。
「子供の頃は」
朝起きて仕事行って、帰ったらスマホ弄って夕飯食べて風呂入って寝る。土日は家の掃除と買い物。
一年のうち八割くらいはこんな感じだから、これが日常。
そんなだから、年に一回くらい無性に遠出したくなる。イベントに行くでも、どこか観光地に行くでもいいから、自分が住んでる県を出たくなる時がある。
疲れてもいいから、お金が無くなってもいいからそうしたくなる時がある。
今年も半分過ぎてしまう。
そろそろどこか、行きたいな。
END
「日常」