せつか

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6/23/2024, 11:36:16 AM

思い出したくない。



「子供の頃は」

6/22/2024, 11:43:18 PM

朝起きて仕事行って、帰ったらスマホ弄って夕飯食べて風呂入って寝る。土日は家の掃除と買い物。
一年のうち八割くらいはこんな感じだから、これが日常。
そんなだから、年に一回くらい無性に遠出したくなる。イベントに行くでも、どこか観光地に行くでもいいから、自分が住んでる県を出たくなる時がある。
疲れてもいいから、お金が無くなってもいいからそうしたくなる時がある。

今年も半分過ぎてしまう。

そろそろどこか、行きたいな。


END

「日常」

6/21/2024, 2:54:11 PM

数年前までは緑と青。
そこに紫が加わった。
要は「推しが増えたから」なんだけど。
推し色を持ち歩くだけでただの日常がほんの少し楽しくなるから、現金というかチョロいというか。
まぁそれが一日一日を生きる力になるのだから、いいか。
今の私にとっては、推し色こそが元気になれるビタミンカラーだ。


END



「好きな色」

6/20/2024, 3:47:18 PM

あなたがいたから、心を伝える事が出来た。
あなたがいたから、識別する事が出来た。
あなたがいたから、世界を作り出す事が出来た。
あなたがいたから、世界は無限に広がった。

あなたがいない世界、それは何もない世界。
あなたを一つ知る度に、世界が少しずつ広がっていく。あなたは古くもあり、新しくもある。遥かな昔に生まれたあなたも、今この瞬間に生まれたばかりのあなたも、誰かの世界を広げている。

人は生き続ける限り、あなた無しではいられない。

出来るなら、人が生き続けるように、一つでも多くのあなたが、消えずに生き残っていて欲しい。


END


「あなたがいたから」

6/19/2024, 3:20:24 PM

「降ってきましたね」
そう言って傘を差し出すと、相手は綺麗な瞳を数度瞬かせた。
「男二人では少し狭いですが、どうぞ」
「あ·····、ああ」
言葉の意味を理解するのに若干のタイムラグがあったらしく、それがなんだかおかしくてクスリと笑う。
彼は少しバツが悪そうに唇を尖らせると、
「用意がいいんだな」
と呟いた。
「天気予報で言ってましたよ。〝五時以降に帰宅する方は傘をお忘れなく〟って」
「そうだったか? 覚えてないな」
傘の中で聞く彼の声は、いつもよりよく響く。
雨の日に傘の中で聞く声が、人間の声の中で一番綺麗に聞こえるらしい。共鳴がどうの、という理由だったが彼の声は普段から綺麗だと私は思う。
「相合傘なんて初めてだよ」
私を見上げる、少しはにかんだ美しい眼差し。
鼓動が跳ねる。彼が私を見上げるたび、背が伸びたことを嬉しく思う。
「私もです」
「嘘だ。一人くらい傘を差してあげた子がいただろう?」
「それはこっちの台詞ですよ。昨日も経理の子に話しかけられてたでしょう?」
「ただの世間話だよ」
「それでも嬉しいんですよ。現に私がそうだから」
「君がそういう事を言うなんて、ちょっと意外だな」
彫りの深い横顔が僅かに戸惑っている。
雨は徐々に激しくなる。傘からはみ出した互いの肩はもうびしょ濡れだ。信号が赤になった。横断歩道で止まったのは私達だけ。
「ちょっといいシチュエーションですよね」
「なにが」
「雨の夜、傘の中で告白なんて」
「――」
少し屈んで、耳元で囁く。私の声も彼の耳に美しく響けばいい。この日が来るのをずっと願っていた。

「好きです」

信号が青になっても、私達は歩き出せずにいた。


END


「相合傘」

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