私はものを捨てられない性格でいる。だから整理整頓も出来なくて家の中はぐっちゃぐちゃ。特に捨てられないのは、元彼から貰ったもの。だってアクセサリーとかコップとか、まだまだ使えるじゃん。思い出云々が大事だから捨てられないのではなくて、単純に物としてまだまだ現役だから捨てられないだけ。使えるのに処分してしまったり、部屋の奥底に忘れられたりしちゃうのって、なんだか可哀想じゃない?だから私はものの寿命が尽きるまで使い続ける。
いつか、この感覚が共有できる素敵な人と出会えたらいいなぁ。
お題:いつまでも捨てられないもの
貴方にとって、誇れるものを教えてください。面接官からこの質問をされ、私は答えることが出来なかった。
私には取り柄がない。学力は中の下。運動音痴。美術はもってのほか。歌さえまともに歌えない。歩いてるだけでトロい邪魔と言われ、いじめの標的になる。こんな私に誇らしさなどあるものか。
私の両親は、こんなに立派に育ってくれて嬉しい。私たちの誇り。一生の宝物よーなんて言ってくれるけど、私には響かない。
小さい頃は良かった。でもだんだん大人になっていくにつれて、惨めで辛い気持ちになっていった。でもいつまでもこんな気持ちでいられない。自分自身を取り戻すために、今からでも沢山勉強して、良い会社に入ってお金稼いで、世界中を旅しよう。この経験がいつか自分にとって誇れるようになるように。
お題:誇らしさ
夜は落ち着く。暗闇の中にいると、私の全てを飲み込んでくれそうで。海も落ち着く。私の全てを洗い流してくれそうで。
先日、彼とお祭りに行った時、花火が丁度クライマックスの時に別れ話をされた傷が、まだ癒えない。この、悲しい、悔しい、ドロドロとした気持ちを洗い流して欲しくてここに来た。ああ、潮風が気持ちいい。このまま海に入って私自身も消えてしまおうか、とさえ思ってしまう。
「......帰ろう。家で可愛いにゃんこが待ってる」
結局、夜の海は私の心を洗い流してはくれなかったが、帰ることにした。このままいると、海とひとつになってしまいそうだったから。
お題:夜の海
「えー、次のライブ配信は来週の木曜日かな。動画投稿は毎日するんで、見てくれると嬉しいです。それじゃあおやすみー」
ライブ配信終了のボタンを押し、一息つく。俺はいわゆるYouTuberというやつをやっている。ジャンルはゲーム実況だ。始めは軽いノリで投稿して純粋に趣味として楽しんでいた。初めて投稿したやつが再生され、コメントを残してくれたのをきっかけにもっと見てもらいたくなり続けていると、チャンネル登録者数がメキメキ伸び、そこそこ人気のあるYouTuberにまで登りつめた。今でもみんなが残してくれるコメントが心の支えになっている。が、
「最近数字が伸びない......」
気にしてなかった同接数は少しでも人気になってしまうと気になってくるものである。数字にこだわらず、自分と見てくれる人が楽しめる動画作りを心がけてはいるが、気になるものは気になる。視聴者はいつも同じものを求めているのだろうか。時には違うものを求めているのだろうか。180度違う方向で進めてみて、それが伸びなかったら?などもんもんと考えているうちにドツボにハマっていく感覚を感じた。あ、これダメなやつ、休憩しようと思っていると、ドアをノックすると音が聞こえた。
「おにいいるー?配信終わった?」
妹の亜里沙だ。友達の家に行くと言っていたが、帰ってきたようだ。
「おにいの為にクッキー焼いたから食べて!お茶持ってくるね」
そういうと、亜里沙は可愛いラッピングがされたクッキーを渡してくれ、部屋から出ていった。開けると少し焦げたクッキーが5つ。1つ食べてみると、苦味が強いが甘さもあり、体の緊張が緩み心もホッとした。
部屋に戻ってきた亜里沙にお茶を貰い、残りのクッキーも食べる。心と体が回復したのか、やる気が出てきたため、俺は動画編集に手をつけることにした。
お題:心の健康
ドンドンドン
ドタドタドタ
キャーッ!アッアハッヒッヒッヒッ
うぇーん!!
まっま!まんまぁ??
あーー!!あっあっ!!
君たち2人が奏でる音楽は、時折騒々しいけれど、私たちの日常をとても明るく楽しいものにしてくれる。
お題:君の奏でる音楽