みけねこ

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11/19/2023, 1:21:51 PM

キャンドル
ゆらゆら揺れるキャンドルの炎を見つめて、彼女がふっとつぶやいた。
「命ってこの炎みたいよね。熱くって、キラキラして、
すぐに吹き消されそうなのに、しぶとくて。結局キャンドルが溶けきってしまったときに消えるんだわ」
目の前のキャンドルを吹き消して、まるで暗い話などしていなかったかのように
「もう寝ましょう」
と言って、彼女はベッドに横になってしまう。
僕は少しためらいながらも、彼女にならって横になる。
ときどき彼女がふいに暗いような話をするのには慣れている。それに意味がないって事も知っている。
ーそれでも、今回の話はなぜか僕の心に焼き付いて、
 なかなか離れなかった。

とある夜の男女とキャンドルの話。

11/18/2023, 1:03:11 PM

たくさんの思い出

古いアルバムの中に

たくさんの写真と思い出

ページをめくるたびに

あふれてくる隠れた記憶

笑い、泣き、それすら楽しい思い出

このアルバムが無くなっても

心の中にはたくさんの思い出

生きているかぎり、ちゃんとあるもの

11/17/2023, 1:52:20 PM

冬になったら
ー冬になったら何をしようか?
ー雪がたくさん降って、積もって、そしたら雪合戦しよ
 うよ!
ー雪うさぎや雪だるまも作ろう!ちょっと大きいけど、
 かまくらも作れるかなぁ?
ーやっぱり、スキーでしょ!それとソリなら小さな丘で
 もできるよ!
ーみんな元気だなぁ。少しはコタツでミカンとか、お鍋
 とか、お雑煮とか食べ物のこと考えなよ。

冬になる前から、ウキウキワクワク!!
あなたの冬になったらしたいことは何ですか?

11/16/2023, 10:12:36 AM

はなればなれ
引越しの前日、荷物の整理をしていると、床に小さな紙が落ちているのに気づいた。
四つに折りたたまれていて、僕はそれを見た記憶がなかった。ゴミ箱に捨てる前に、開いて見てみると、
『はなればなれになっても、ずっといっしょだよ』
と小さな子供が書いたような汚い字で書かれていた。
「ひっ?!」
ますます訳がわからなくなって、僕はその紙を放り投げてしまう。宙に浮かんだ紙は、ヒラヒラと落ちてきて、
その行方を腰が抜けた僕が目で追いかける。と、
ークローゼットの隙間から、僕を見つめる目と目が合っ
 た。

11/15/2023, 1:00:48 PM

子猫
やってきた頃よりも、大きく成長した黒の子猫。
猫らしく、夜行性で夜中にイタズラを仕掛け、僕の部屋はぐちゃぐちゃに荒されてしまう。
そんなところは大きくなっても、まだまだ子猫のままだなぁ、と感じてしまう。
部屋の片付けは僕の仕事だけど、子猫を叱るのは黒の成猫の仕事。
自分が連れてきたからなのか、責任感を感じるのか。
子猫がやりすぎたというタイミングで、猫パンチや甘噛みをして叱ってくれる。

子猫が大きくなって、いっそう賑やかになった僕たちの家族は、今も夜の8時、遅めの家族団欒が続いている。

前回の突然の君の訪問。の続編です。(みけねこ)

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