みけねこ

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10/19/2023, 11:50:37 AM

すれ違い
いつもの時間。いつもの通学路。いつもすれ違うあの人。
お互いの通う学校が違うし、この道はそれぞれの学校の通学路でもあるから、ここでしか会えないあの人。

あの人は背が高いから、周りの人に合わせようとして、いつも猫背になっているのかな?
大きいけど、鞄に教科書は入ってなさそう。勉強苦手なのかもしれないな。

ーあっ 目が合った!見てたこと気づいたかな?

「「おはよう」」

ーあっ 目が合った!見てたこと気づいたかな?

あの子はいつもおろした髪の下で、こっそりイヤホンをつけて音楽を聴いている。何を聴いているんだろう?
ときどき歌ってるところを見るから、よっぽど好きなのかな?あの楽しそうな顔が可愛いよな。

いつもの時間。いつもの通学路。いつもすれ違うあの子。
お互いの通う学校が違うし、この道はそれぞれの学校の通学路でもあるから、ここでしか会えないあの子。

上からも下からも読めます。(みけねこ)

10/18/2023, 11:27:08 AM

秋晴れ
青く澄みわたった空を見上げる。
心なしか空が高くなったように感じた。
冷えた空気を胸いっぱいに吸い込むと秋の匂いがする。

「石焼ーき芋ー お芋ー」

味覚の秋、焼きイモの匂いに惹きつけられて。
赤トンボと一緒に、歩き出す。

10/17/2023, 11:04:40 AM

忘れたくても忘れられない
ー長年片想いしていた人に告白する。
「好きです。僕とお付き合いしてください!」
「・・・ごめんなさい。私、もう付き合っている人がいるの」
僕の長年の片想いは、一瞬にして破られた。

ーあぁ〜 やっぱり忘れられないなぁ・・・

告白からの失恋の後、僕は家まで逃げ帰り、ベッドの上で部屋の天井を眺めていた。
あの人の笑顔、笑い声、ちょっとした仕草、髪型、しっかりしているようで、少しぬけてるところ。
忘れようとしても、脳裏に浮かぶのはあの人の姿。

ー忘れたくても忘れられないなんて・・・

辛い、苦しい、そんなモヤモヤした気持ちが後から後から溢れてくる。

ー馬鹿だなぁ 一番に思うのはあの人の幸せだろ

目から溢れるものを乱暴に拭いながら、苦笑する。
それから、僕の頭は思考停止して、ゆっくりと微睡の中に落ちていった。

10/16/2023, 10:49:19 AM

やわらかな光
すっかり昇るのが遅くなった太陽が照らす、窓辺のカーテン。寒い季節だからと分厚いものに替えられ、夏までは強かった光もいくぶんかやわらかい。
ーシャッ
勢いよくカーテンを開ける。朝は窓辺が冷えるようになってきたからだ。
「・・・う〜ん」
モゾモゾと分厚い布団の中で、彼がみじろぎする。案外強い日の光と、朝の寒さに目が覚めたのだろう。
ーまったく、お寝坊さんなんだから・・・。
やわらかな光に包まれた、ベッドの上の彼にダイブする。ぐえっと彼が変な声を上げる。
「おはよう。寝坊助さん」
やさしい朝に、おはようを告げた。

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初めての作品 朝日の温もりの続編です。(みけねこ)

10/15/2023, 12:04:07 PM

鋭い眼差し
猛禽類、特にトンビだ。私が鋭い眼差しだと思うのは。
彼らは何を思うのだろう?
その鋭い眼差しの先にある、ちっぽけな人間たち暮らしをどう感じているのだろう?
空をぐるぐる旋回する彼らを見て、私は勝手に考えた。

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