忘れたくても忘れられない
ー長年片想いしていた人に告白する。
「好きです。僕とお付き合いしてください!」
「・・・ごめんなさい。私、もう付き合っている人がいるの」
僕の長年の片想いは、一瞬にして破られた。
ーあぁ〜 やっぱり忘れられないなぁ・・・
告白からの失恋の後、僕は家まで逃げ帰り、ベッドの上で部屋の天井を眺めていた。
あの人の笑顔、笑い声、ちょっとした仕草、髪型、しっかりしているようで、少しぬけてるところ。
忘れようとしても、脳裏に浮かぶのはあの人の姿。
ー忘れたくても忘れられないなんて・・・
辛い、苦しい、そんなモヤモヤした気持ちが後から後から溢れてくる。
ー馬鹿だなぁ 一番に思うのはあの人の幸せだろ
目から溢れるものを乱暴に拭いながら、苦笑する。
それから、僕の頭は思考停止して、ゆっくりと微睡の中に落ちていった。
10/17/2023, 11:04:40 AM