みけねこ

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9/18/2023, 2:42:19 PM

夜景
眠れなくて、窓の外をぼーっと見ていた。
町はいまだに明るくて、空の星を地上に持ってきたかのようだった。
それでも、空を見上げれば、町の明かりに負けないくらいのたくさんの星が輝いている。
それがあまりにも幻想的な景色だったものだから、早く寝ることにした。
明日は夜景の絵を描こう。そのためにも早く寝ようと思ったから。

前回の夜の海・海への続編です。三部作になりました。
(みけねこ)

9/17/2023, 12:02:41 PM

花畑
俺の横で、君は器用に花をつんでは編むを繰り返す。
ここは俺と君以外誰もいない、だだっ広い原っぱだが、
この時期になると、一面綺麗な花畑になる。
君はこういう場所が好きそうだからと思って、ピクニックにやって来たはいいものの。
男の俺としては、周りに花があるだけでつまらない。
昼食を食べてからは、君が花輪を作るのを見ているだけだった。
たまらず、ゴロンと横になる。すぐに君が、草だらけになるよーと言う。はいはい、と聞き流しながら横を見ると。
「ね、いいもの見つけた。四葉のクローバーだよ」

君が作った花輪と俺が見つけた四葉のクローバー。
お土産を持って、花畑をあとにする。


9/16/2023, 12:13:31 PM

空が泣く
長年の相棒、愛犬が天に旅立った。
あいつの墓を作ってやって、お供え用の花を買いに行って、いざ家に帰ろうってときに。

雨が降り始めた。

霧雨のような細かい雨粒がパラパラと降る。すぐに上がってしまいそうな雨だ。
こういう雨を涙雨と言うらしい。
「あいつのために空も泣いてくれるなんてね」
家に着く頃にはすっかり上がってしまった涙雨。
雲間から見える青空の向こう側で、あいつが元気に走り回っている気がした。

とある日の男と涙雨の話。

9/16/2023, 12:22:31 AM

君からのLINE
友達にはなっているけど、普段あまり話さない君からのLINEが届く。
どんな内容なのかと少しワクワク、少しビクビク。
緊張しつつも、LINEを開いた。

9/14/2023, 12:12:48 PM

命が燃え尽きるまで

ごめん。 先に謝っておく。

私の命はもう長くない。

あなたと一緒に年を重ねていくって約束は無理になっちゃった。

あなたには、私の命が燃え尽きるまで見守って欲しいの。

あなたの目の前から私はいなくなってしまうけど、私が生きていたって証拠を残して欲しい。

・・・ごめん、違った。

いざ死ぬって時に、最後まで一緒にいたいの。

私の一生のお願い 叶えてね。

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