追い風
どこまでも進んでいく。ぐんぐんと。
天高く上昇して気づいたら地平は遥か遠く。
繋がった糸を離されたらもっともっと登っていけるのかな。
この青々とした空よりもさらなる宇宙へ。
噂で聞いたお餅をつく兎にも会えるかもしれない。
追い風にのってどこまでもどこまでも進んでいった。
君と一緒に
砂浜を一歩一歩踏んで足跡を残していく。ふたりで並んで歩くと寄り添うような後が砂に刻まれた。
その後を波が攫っていって、寄り添った足跡が消える。後ろ背に残念がったのは内緒にしておこう。
握ってくれた手に少し力が入って、どうしたなんて聞く君に、なんでもないって小さな嘘をつく。
あの日と同じように繋いでくれる手の温かさをずっと独り占めできることが嬉しい。独占欲が強いなんていわれそうだけど、他人にいわれたって痛くも痒くもない。
君がやめてほしいというならちゃんとやめるつもりだから問題ないと自分を肯定することにした。
これからも君と手を繋いで歩いていきたい。どこまでも一緒にふたり寄り添って。
冬晴れ
冬晴れってなんだろうって調べたら言葉の通りだった。
小春日和はもっと初冬の時にいうそうです。
木枯らしがあまり吹かない太陽の日差しが降り注ぐ穏やかな冬の日。
外に出て散歩したら気持ちいいんだろうなと思ったけど、まあしないよね。
いくら暖かい日だっていっても冬だから。春じゃないんだよ
冬はおとなしくお家のこたつでごろごろしてるのが一番!
幸せとは
私には夢がある。
変哲なことじゃなくて、あたりまえにおはようって朝を迎えて、おやすみって同じベッドで眠りについていく。
嫌な事があったらすぐに顔に出して、素っ気ない態度をとってほしい。嬉しい事があったら、お腹が捩れるくらい笑ってほしい。悲しい事があったらら、顔がぐちゃぐちゃになるくらい大泣きしてほしい。
そんなあなたを私は隣でみていたい。私が知っているあなたも、私が知らないあなたも、この先ずっと隣にいてほしい。
私の夢は贅沢だ。でもそこには私が何よりも欲しい幸せが詰まっている。
日の出
君がおはようというように空を登る。
ひとりぼっちの自分に唯一、挨拶をしてくれる存在。
ひどく疲れた日にはその明るさが鬱陶しく思う時もあるけど、変わらずに暖かい光を注いでくれる。
カーテン越しに差し込み光が眩しくて目を閉じた日もあったけ。暁の空を見て日の出を待った日もあった。
年が新しくなっても、これから何年、何十年と時がすぎても、ずっとその光を注いでくれるんだろうなと今日も君を待つ。