おへやぐらし

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1/23/2024, 1:17:25 PM

私はとある変わった食材を扱う
レストランに来ております。

「まずは前菜の"踊り食い"でございます」

お皿の中では小さな??達が泳いでいます。
私は一匹箸で摘み、醤油に漬ければ、
それはキーキーと鳴き声を上げました。

口に入れると中で暴れ回るような不思議な食感で、
歯を立てればぷちゅりと生暖かい液体が
飛び出してきました。

「次は??のポワソン"活けづくり"でございます」

小さなシェフが出てきて、??の体を刃物で裂き、
見事な活けつくりが完成しました。

新鮮な食材ならではのコリコリとした歯応えと、
少し臭みのある野性的な味わいは
何度でも食べたくなる魅力があります。

「次は??のソルベ"えぐり出し"でございます」

私は??の目玉をぎざぎざスプーンでくり抜きました。

ぷるんとした食感と濃厚でクリーミーで味わいは、
舌の上でとろけるようで、
一瞬にして口いっぱいに広がります。

「次はメインディッシュの"ひき肉"でございます」

私は皿に乗せられた??と目が合いました。

そこで目が覚めたのです。
何とも不思議な夢を見ました。

お題「こんな夢を見た」

1/22/2024, 1:04:43 PM

ここは魔王が支配する世界。
そんな魔物が蔓延る混沌の時代に、
勇者A・勇者B・勇者Cは誕生しました。

"サクシャ"という神様が3人に語りかけます。
『偉大なる勇者達よ。この世界に平和をもたらすため戦うのじゃ!記念に何か1つアイテムを差し上げよう』

勇者Aは敵を倒すための「剣」を願いました。
勇者Bは敵から身を守るための「盾」を求めました。
勇者Cは便利な「タイムマシーン」を欲しました。

こうして3人は各々要求したアイテムを手にして、
冒険の旅へと出ました。

勇者Aと勇者Bが与えられた武器を操り敵と戦う間に
勇者Cはタイムマシーンを使い過去へ飛びました。

そこで彼は魔物たちによる数々の被害を食い止め、
ひいては魔王の誕生まで阻止したのです。
かくして世界に平和が訪れましたとさ。

~完~

神様は頭を抱えました。
『とんだチート能力を与えてしもうた。これではお話にならんぞい!』

勇者Cは神様に存在ごと消されてしまいました。

お題「タイムマシーン」

1/21/2024, 4:02:06 PM

夜の澄み切った空気が好きだ
街の喧騒から離れた静かな道
お気に入りの曲を聴きながら
帰路につく

突然何者かに後ろから抱きしめられた
そのまま暗闇へと引きずりこまれる

震える身体に覆いかぶさり
何者かが耳元で囁いた

一目見た時からずっと想っていた
好きになってくれなくてもいい
君にとって忘れられない
特別な夜になれば

それから長い年月が経った
大好きだった曲はあの日以降聴けなくなった
私は今でもあの夜が忘れられない

お題「特別な夜」

1/20/2024, 3:00:08 PM

ただの暇つぶしだった
街で見つけた可愛いおもちゃを
仲間たちと盗んで檻の中に閉じこめた

散々弄んで壊した後は箱に詰めて海へ捨てた
きっと今頃は海の底だ

だけど俺たちがやった悪戯は大人たちにばれて
檻の中へ入れられた
俺たちはまだ子どもだったから暫くすると
外に出してもらえた

それからまた新しいおもちゃを探して街を歩いてると
突然視界が真っ暗になった

気づいたら俺は暗く冷たい場所にいた

罪は鎖となってこの身体を縛り上げ
罰は碇となってこの魂を海の底へと沈めた

人もいない光も届かないこの場所で
死ぬことも出来ずに一生俺は生きていく

お題「海の底」

1/19/2024, 5:10:08 PM

いつからだろう
そいつが現れるようになったのは

ふと窓の外の景色を眺めているとぼんやりとした
何かが立っておりこちらをじっと見つめていた

食事をしている時 誰かと話している時
買い物をしている時 家に帰る時
いつも視線を感じていた

ピンポーン
午前2時 玄関のチャイムが鳴る

ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン
無視していると何度も何度も
インターフォンを押された

苛立ちながら玄関の扉を開けると
そこには誰もいなかった
鍵を閉めて念の為チェーンもかけておいた

これでようやく眠れる
布団をかぶるとそいつはこちらをじっと見つめていた

お題「君に会いたくて」

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