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7/24/2024, 7:25:16 AM

花咲いて
 
お爺さん、お爺さん、起きて下さい
シロが、いつになく、大きな声で、鳴いている
とうとう、袖口まで、引っ張るようになった
どうした、お腹が空いているのか、少し待っておくれ、
お爺さんは、ふと、お婆さんが、居てくれたら、お前にも、ひもじい、思いをさせずにすんだのにと、少し目頭が、熱くなるのでした、
どっこらしょと、言いながら、お爺さんは、薄い布団を上げるのでした
シロが、待ってましたと、言わんばかりに、一目散に走り出しました
おい、シロ、待っておくれ、お爺さんは、腰にぶらさげた、少し擦り切れた、手拭いで、溢れる汗を拭いながら、だんだん、シロの姿が、小さくなっていくのが、少し不安な、気持ちになってきた
丘を越えた辺りで、シロが、少し、寂しげに鳴いている声が聞こえてきた
丘の上まで、戻って来て、尻尾を振っている、姿が見える
早く、おいでと言っているようだ
風が、ヒューと背中を押してくれる
鳥さんたちも心配そうにお爺さんの背中を見ながら、おしゃべりをしている
ようやく、丘の上に辿り着くと、
そこは、真っ赤な彼岸花が、辺り一面、咲き誇っていた
シロが、優しい声で、ここだよ、と、教えてくれた
お爺さんは、呆然と立ち尽くし、涙が、止まらなかった
慈悲深いお顔した、お婆さんが、微笑んでいた

シロが、天に向かって、閃光を放っていた

心地よい風が、いつまでも、良い香りとともに流れていた

7/23/2024, 5:36:19 AM

もしも、タイムマシンが 

ブラックホールに行ってみたい
時空をからだで、感じてみたい
色、音、感じれる、凄さは、あるのだろうか 
いったい、戻ったら、良いのか、進んだら、良いのか
時間の概念は 
 
おーい、と、叫んでみる、
おーい、と、誰か、叫んでる、正確には、叫んでる気がする、と、言ったほうが、良い、なんだか、いつまでも、いつまでも、叫んでる、気がする、知らない、数式の方程式が、脳裏をかすめ、黒板にチョークで、書いては、消してまた、方程式が、次々と現れては、消え、
えっ、ホワイトボードじゃないの、妙なことには、冷静さを失わない自分は、何なんだろう

どれぐらい、時が、超えているのだろう

なんだか、楽しく、なってきて、

なんだか、どうでもよくなってきた、

なんだか、だんだん眠くなってきた

 閃光を感じて、真っ白になった


そんな、気がした

7/22/2024, 6:52:48 AM

今一番欲しいもの

赤ちゃんは、何を欲しがるのだろう、
男の子は、どうだろう
女の子は、 
大人は、 
学生になると、
社会人になれば、
結婚すれば、
子供が、生まれたら、
孫ができたら、
人が、亡くなったら、


無限

そして、無限大

結局は、♾

7/21/2024, 12:12:30 AM

琵琶乃師長

 いにしえに尾張国に謫居の身をやつし、日々、徒然なるままか、慰みに白菊を奏で、都へのおもいは、熱田大神さまをも、揺り動かせ、都に戻る際には、最愛のひととの永遠の別れも、白菊とともに河の淵深く眠るひとは、いづこや
内裏の御簾から、青き空を垣間見れば、音もなく、ひらひらと、蝶が、舞っている
最愛のひと、来てくれたんだね、
もう、こんな、季節になってしまったんだなあ
瞳から、ひかるものをそっと、笏で、隠し、ひとつ、小さな咳払いをし、凛となる
えもしれぬ、心地良い風が、頬をよぎる
あゝ最愛のひと、嬉しくて、嬉しくて、仕方ないけど、私をもう、許しておくれ、
いつの間にか、陽は、傾き、ひぐらしが、遠くで、鳴いている
内裏の篰も、下ろされて、しまった

7/19/2024, 9:11:13 PM

雨あがりの紫露草

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