部屋の片隅で
部屋は、明るく南側に面して、一日中日がさすけれど、一箇所だけ、日陰な所がある
周りが明るいので、今迄気がつかなかった、けれどうたた寝をして、寝返りしてときに、目に飛び込んできた、これは、
そう思っていた瞬間、気絶なのか、寝入ってしまった
気がつくと、そこは
全てが、逆、逆さまな世界だった
始まりはいつも
夢の中から、いったい、いつ見た夢か、さっきまで、
うたた寝していた時のことか、なんだか、ぼんやりし
て、はっきりしないけど、確かにここから、始まるん
だ、ってことは、はっきりしている
いつも、こうだ、自分でも、訳がわからないけど、夢
の扉が、開け離れて、スタートしていく
カフェで、頭をスッキリさせようとして、エスプレッ
ソオーダーすると、大きな窓のところのイスに座って
いる女の子が、こちらを見て、微笑みながら、会釈
してくる、俺?
間違いだと、恥ずかしいが、何気なく、軽く会釈して
みる、アッ、こんなシーン夢であった
これが、優香と付き合い始めるきっかけ
夢は、今でも、見続けているが、新しい夢は、一切
見ない、昔、見ていたものばかりだと思うけど
この頃は、区別さえ、分からなくなってきている気
がする
もう何年、何十年経っているのだろう
ハッと、赤ん坊の泣く声で、夢から覚めると、娘が
おじいちゃんですよ、あなたと、同じで、良く夢を
みるのよと
こんな、夢、見ていたのかなぁ
青い空にお月様が、笑っているようだ
私の日記帳
ちょっと角に擦り傷のある皮の表紙の日記帳を手に取ってみる、パラパラとめくると、押葉が、ひょいと、顔をだす、なんだか、お久ぶり、私のこと、覚えていますかと、言わんばかり
慌てて、頭をフル回転してみる、悲しいかな、全然思い出せない
しばらく、重い時間が、経過する、柱時計の音が、やたら、大きく、人の気持ちを逆撫でする
窓から、光と風をもたらすと、こころの重荷が、急に軽くなった
あゝ、あのときの
二人で、歩いていた時、彼女が、急に走り出し、これこれと、いまでは、何の葉なのかも、記憶が、ないが、なんだか、彼女の香りが、匂いたつ、押葉をクルクルと指で回し、今頃、何をしているのかなぁと、窓の外を見て見ると、雲が、笑ってるようだ
なんだか、幸せな、気持ちになり、ありがとうと呟いていた
蝶よ花よ
私は、とても、好きな言葉
華やかで、春から初夏まで、ぐらいの季節
風も穏やかで、
陽の光もそんなに眩しくなく、霞みが、似合うかな
すこーし、甘い香りが、漂う
蝶さんとお花さんの蜜なお喋りが、微笑ましい
お姉さん、一寸、お酒でも、入ったのかな
舞う姿が、絵になるねえ
扇の仕草が、粋だね
花に触れる手足の艶っぽい
朝から晩まで
ずっと、一緒にいられたら、
いいのに、
あっ
もう、風が強く、なってきた
わたしは、行かなくちゃ
つまらないことでも
うーん 何が、つまらない
そう思えば、何でも、つまらなくなる
つまらなくても、いいじゃないか
つまらなさそうでも、案外、面白いこと、興味持てること、結構あるよ
つまらないこと、無いさ
世の中、捨てたもんでもないよ
これからだ
これから、楽しまなきゃ
ハッピー