無名

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10/26/2024, 10:16:31 AM

愛言葉


好き、
大好き、
愛してる、


おはよう、
こんにちは、
おやすみ、


ありがとう、
ごめんなさい、


優しいね、
面白いね、
すごいね、
えらいね、


尊敬してます、
お世話になります、
よろしくお願いします、


長生きしてね、
大きくなったね、
またね、



日常におけるたくさんの隠れた愛の言葉。

9/5/2024, 2:21:39 PM

貝殻を拾った。
とても綺麗な貝殻だった。
それを見た君は羨ましそうな顔をした。



だから私はそれと対になる貝殻を君に渡した。
君は嬉しそうに笑った。



















白無垢に綿帽子、やはり君にとても似合う。
今日は君が世界で1番綺麗な日だ。
私達が世界で1番幸せな日だ。


そして迎えた人前式。

私たちはあの日拾った貝殻を合わせる。
夫婦円満を望んで。

8/6/2024, 4:02:57 PM

太陽は照らす。
人々を照らす。
太陽に照らされたものは皆明るい。
人々は太陽のような光を好む。
但し光に居すぎると焼かれてしまう。


太陽に照らされると影ができる。
影は暗い。
影は人々の傷を癒す。
人々は影に憩う。
しかし影に蝕まれればそのうち呑み込まれる。


光と影、並存するにはあまりにも難しい。

8/2/2024, 3:42:47 AM

「明日、もし晴れたら遊園地にでも行こう。
いろんな乗り物に乗ろう。そして君とクレープを買って半分こするんだ。

君は何を頼むのかな。やっぱり甘いもの系かな。もしかしてご飯系頼んじゃったりするのかな?」


「いや、でも最近、外は物騒だからね。家の庭で花を育てたりしてみようかな?」



そういうと君はとても怒ったような顔をして私に言う。





何を考えているの!って、馬鹿じゃないの!って、





酷いものだ。たった一人の恋人にそんな言葉をかけなくてもいいじゃないか。


全く少しは素直になってくれてもよいのだが。ツンケンしてばかりだとそのうちみんな居なくなってしまうよ。


そう思っていると君は俯きながら口を開く。




「私は、貴方さえいればいいもの。」




君の突拍子もないその言葉に、私は少し驚いてしまった。



「おや、嬉しいね。甘えてくれているのかい?」



私が問うと君は答える。



「だって、もう、貴方は、死んでしまうじゃない。素直になれる機会だって、もう、」


そういうと君は涙ぐむ。
私はその先を言わせまいと言葉を被せる。


「私は死なないよ。君の記憶の中で生き続けるからね。人の死は二度くるというだろう?」


涙ぐんだ君が少し嘲笑的に言う。


「それ、貴方が貸してくれた本にそのまま書いてあったわ。」




「ふふ、読んでくれたのかい?じゃあ、」


もう大丈夫だろう?、そう言おうとした。





「でもね、記憶の中だけじゃ寂しいの。あなたが隣にいなきゃ意味ないのよ。」




「だから、この事件の証拠を集めて貴方が無罪だってこと、証明しないといけないの。貴方と一緒に生きていたいから。冤罪なの、私は知っているから。だからね、もう少しだけ待っていて。貴方を救い出すから。」



「ふふふ、」


必死な君のその言葉に私は思わず笑ってしまった。

君の言葉は嬉しいけれど、これは上の立場の人間が関わっているから、君一人じゃ太刀打ち出来ないというのに。

それに、これに踏み込むと君が死んでしまう。


あぁ、この分厚いガラス窓さえなければ君に触れられるのに。




「な、何笑ってるの。こっちは真剣に!」


怒った君にまた私は言う。


「いやはや、私は幸せものだなあと思って。」


そういう私に君は少し怪訝そうな顔をする。










あぁ、もっと自由に君と生きていたい。



明日、もし晴れたら、君と共に。

8/1/2024, 3:01:38 AM

「だから、一人でいたい。」


君はそういって寂しげに笑う。
見たことがない顔だった。私が教室で本を読んでいる時にも話しかけてくるいつも笑顔な君とは違っていた。
いつも君は皆の輪の中にいて、楽しげな顔をしている。
少なくとも皆と話している君は幸せそうだ。
なのに何故?


そう思った矢先、君は私の心を見透かしたようなことを言う。


「目に見えるものが全てじゃないってよく言うでしょう?私もそれの1つってだけ。」



それを聞いた時、私に一つ疑問が湧いた。

「ならなぜ君は皆にそう伝えないんだ?君が言えば皆、快く承諾してくれるだろうに。」



そう言うと君は笑った。


「あっはは!確かにね!その通りだと思う。 けどね、話しかけてくれる人が居るのって嬉しいことでしょう? 皆から“自分の話を伝えたい人“、いわゆる“何かを共有したい人“の一人に当てはまっているの、名誉なことじゃない?だからなるべく一緒にいたいと思ってるんだよ。」


「それに、伝えちゃってあっちが遠慮し始めちゃったらちょ〜っと気まずいかなってさ!」




そう言って笑う君は、君は、



「優しいんだね。」



私がそう言うと君はまた、悲しげに笑う。




「どこが〜?自分の意見すら真っ当に言えない人間だよ〜?私のことを好いてくれている子に。これってある意味裏切りな気もするよね〜」

「だからね、一人でいたいの。一人でいたら寂しいけど楽に感じるから、」


少しの静寂が流れた。

そこでまたずっと思っていたことを一つ質問をする。




「…なぜ君はそれを私に質問したんだ?私は君とあまり関わることもないのに。」



君は答える。

「だからこそだよ。だからこそ貴方に、貴方だけに言ったんだ。」


俯いていて顔が見えない。今君はどんな顔をしているんだ。


君の考えていることが分からない。










「てか、私の事優しいって思える君が優しいんだよ〜?」


君は顔を上げて話す。

少し冗談混じりに言う君の笑顔はいつもと同じはずだった。


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