無名

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約束。




あの日君と交わしたそれ。


それは私にとって呪いであり、他人からすれば救いであるもの。




「人は生きることをやめられないの。」

「ふふ、賢い貴方ならもう分かってると思うけれど、念の為。」

「だから、ね。どんなことがあっても、貴方は、貴方だけは、やめないでね。」




君はそう言い残し、私の前から姿を消した。





ねぇ、一つだけ、一つだけ質問がある。

君は"賢いあなたでも分からないことってあるんだ?"と言って、笑うかもしれないけれど。



君は、人じゃ、なかったのか?

私が今こうしているのは、君がやめないでと言ったから。ただそれだけ。

3/4/2025, 9:29:14 PM