8/4/2023, 1:22:50 AM
『目が覚めるまでに』
ふわふわと漂っているような感覚。
ああ、これは夢だ。
そう感じながらゆっくりと目を開けば、そこは靄のかかった自室だった。
ああ、これは夢だ。
確信を持ってベッドから身を起こす。サイドテーブルには何故か湯気の立ち昇るコーヒーが置かれていて、紙とペンもある。
何か、何か書かなければいけなかった気がする。
でも何だっただろうか。
コーヒーを飲めば思い出せるだろうか。
8/3/2023, 12:45:21 AM
目が覚めて真っ先に視界に飛び込んできたのは、眩しいほどの白い天井だった。見慣れないそれを不快に感じる。汚れひとつないそれが恐怖すらも抱かせる。
胸いっぱいに酸素を取り込んで、ゆっくり吐き出して。目を再び閉じた。
鼻につく、つんとした薬の匂いがした。酸素と共に己が身に染み込んでくるそれもまた不快でしかない。
くそ…
口から溢れたのは、そんな悪態のみ。
2023/08/03_病室