目が覚める。なんだか今日はとても不思議な夢を見た気がする。知らない自分が、まるで今の自分を今まで操ってたのかと錯覚してしまいそうなほどに。夜遅くまで起きてしまって寝る時間が短くなったからこんな夢を見たのだろうか。
夢の内容は、もう思い出せない。
また誰か来た。今度こそ、と思っているのに毎回ちょうどいいところで邪魔が入ってしまうのは何故かしら?
まぁいいわ、次を待つだけ。
拝啓 私を知らない"私"へ
今度こそ、私の存在が分かりますように。
また、会いましょう?
『また会いましょう』
眠りにつく前、私は少しだけ延長上に夢が来るように想像したりする。眠っている間の夢は覚えていることはあまり無いが、夢はきまぐれに様々な世界を観せてくれる。想像とは違うものや、現実に影響を受けたかのようなものまで。
夢は眠りが浅いから見るものではない。別の世界へ意識だけが飛んでいる状態の記憶を一部持ち帰ってしまったのが夢なのではないかと私は考える。世界は無限にあるのだろうから。
『眠りにつく前』
ふと、あのころを思い出す。
みんなと仲良く何も考えずに気楽に話せた時のことを。
いまは、どうなんだろう。
みんなバラバラだからか、会うことも減った。
自分が知らないことだって増えたと思う。だって何も知らないから、知るきっかけもないから、きっと、これからも。
でも、たまに無性に会いたくなる時だってある。会いたくなって、でも互いに忙しいだろうからという理由で諦めて。でも聞くくらいならいいかと最近のことを聞いたりする。
あの頃から会えてない人だっている。話せていない人だって。あの頃から、動かないまま時が過ぎていく。
何も考えずに話せた頃がとても懐かしくなる。
『懐かしく思うこと』
星はお互いに光でも数十年以上はかかる距離に在るらしい。
それをこの青い星から見上げると少ししか距離がないからその星々を繋げて星座を作るんだ。この結び方はこの姿に似ている、って感じで。それを知ったとある人はそんな星座の一部を神話風に物語をつくり、その星々が有名になった。
たとえここから見る星の光が数億年前の星の生きた証だとしても。
星はまだ宇宙を観察して観ているのだ。
『星座』
窓から見える景色は、時が経つごとに蒼から赤に、それから藍に染まっていった。あんなに真っ白でもうもうと広がっていた雲も空に染められ、光をなくしてしぼんでいった。もう宙には星が輝いてこちらを見ている。少し、何もしてない自分を後悔した。明日には、この怠け癖を良くできるのだろうか。もう数日しかない。でも、
…星が綺麗だなぁ。なんて呑気に思ってしまう。
この満天の星を、欠けて満ちゆく月を、いつまで呑気に見ていられるのだろう。
『窓から見える景色』