趣味で、たいして読まれない小説を何年も書いているんだけど

誰よりも、って言い切っちゃっていいかどうかはわからないけど、かなりの時間を小説に費やしているのはたしか

執筆自体もそうだし、書いていないときも、一日の半分以上、小説のことを考えている

何かしているときも、テレビを見ているときも、毎日眠りにつくまでの間も

小説の世界は心のオアシスで、これなしには、もう生きられないんだ

ここに10年後の自分から届いた手紙がある

白い封筒は、しっかり糊付けがされている

さっきからずっと迷っている

開封するべきか否か

だって、10年後の自分がどうなっているか知るのが怖くて

今の自分は将来にまったく希望が持てなくて、素敵な未来が待っているとは思えなくて

10年後の自分は、今の自分に何を伝えようとしているんだろう

なぜ今…？

そうか、今日はバレンタインデーだったね

え、僕？

あんまり言いたくないけど、って言ってる時点でバレてると思うけど、チョコはもらってないよ

ま、いいじゃん

今は好きな子いないし

そういう子がいたらもらいたいけど、いないから別に

負け惜しみだけどw

来年に期待だよ

じゃあ、強気で言ってみるよ

いつかきっとプロの小説家になるから待ってて

なんちゃって、ウソだよウソ（汗）

どれだけの思いを込めて小説を書いているかを伝えたい

…っていう気持ちはあるけど

それよりも、読んだ人に面白いと思ってもらえたらうれしいな

僕にとっては大切な宝物だから、誰かにとってもそうなったら最高だよ

そうなったらいいな