「悩みの原因」
私は学校生活である悩みを抱えている。授業中にずっと彼のことを考えてしまい集中出来ない。ついつい考えてしまう。彼の行動から目が離せないんだ。どうしても。
彼が近ずいて来れば胸の鼓動が止まらない。自分が何か行動を起こす時も彼が見ていると思うと緊張して動けないし体が震える。声も震える。頭も痛くなる。
また彼が私の元に来た……今度は何をされるのだろうか?殴るの?暴言でも吐くの?人をいじめて何が楽しいの?胸の鼓動が止まらない。
私は○○さんが嫌いだ。在り来りなお世辞や綺麗事ばかりでまるで作り物を見ているみたい。あの笑顔の面の裏側に何が隠れているのかと思うとゾッとする。
そんな誰でも思うような苦手意識を持ちながら学校に通っていた時に先生から呼び出しをくらった。提出物もちゃんと出しているしまわりからの信頼度にも最善を尽くし注意している。陰口もあまりまわりとの交流が深くなくてある程度仲がいい子に限定もしている。先生に「どうされましたか?」と声をかける。
「前に出した作文で入賞を取ったぞ。おめでとさん!」
一瞬そんなことで昼休み終了残りわずかで呼び出したのか...と不服に思ってしまったが、「ありがとうございます!!」と笑顔を顔に貼り付けた。
「お前って欠点とかあんまりないよな」
「漫画とかの優等生キャラっつうか。作り物みたいだな!」
「え...あ...」
褒め言葉なのだろう。一見褒め言葉に見えるそれは私の中で1番刺さる言葉だった。他人のお面の裏側を気にしすぎて自分の面を裏返して確認するのを忘れていた。言葉の鈍器で叩いてきた相手に私は
「そんなことないですよ笑!」
と在り来りな言葉を渡した。
さよならを言う前に。私は考えた。今までの隠し事を打ち明けるか、このまま抱えて偽りのハッピーエンドとして幕を閉じるか。
抱えたままでいればその嘘は不安は、時をかさねるごとに増えていって。流れていくことのないそれがこぼれ落ちるのを拒んで。いつかは壊れてしまうだろう。
彼女は優しくてこの抱えているものを全て受け入れてくれる。救おうとしてくれる。そんな優しさがある。それを知っているから。信頼があるからこそ彼女に重いものを抱えさせることなんて出来ない。私は彼女の綺麗な楽しい思い出として消えていきたい。
私が壊れたら。沈んでいったことが伝わってしまったなら。彼女はどんな顔をするのだろうか。きっと救えなかったことを後悔する。彼女にとって一番苦しい結末だ。私は傲慢だ。自分の最後だけを考えている。
目の前に広がる海に足を浸した船に乗った。日差しが波の美しさをより引き立たせている。
さよならを言う前に。私は...「楽しかった」と綺麗に隠した。