君の目を見つめると
深い深い黒に呑み込まれる
でも君の目は透明できらきらしている
黒いけど潔白で綺麗な目
気付くと僕と君は見つめ合っていた
幸せになりたいなぁ
僕は気づかない
幸せについて考えている間が一番幸せだと
僕には帰る家がある
大切な人がいる
食べるご飯がある
僕の居場所がある
時間がある
これ以上何を求める?
幸せを貰うたび
僕の心のボトルはどんどん大きくなるから
だからどんなに時間をかけても満杯にならない
たまにはいつもの生活を
当たり前と感じている生活を
見つめ直すのも良いかもしれない
HAPPY END
それは全員が幸せな終わり方。
それは最高の終わり方。
魔王はどんな気持ちで世界征服を進行させていたのだろう。
勇者はどんな気持ちでモンスターを退治していたのだろう。
HAPPY END
君が世界を救った
君が世界を創った
もう君がこのゲームをプレイすることは無い
やるべきことは果たしたから
こうして数年後、数十年後、君の記憶からこのゲームはすっかり抜けてしまう
HAPPY END
忘れ去られた世界
『好きじゃないのに』
偏見が集う世の中
「お前はこの色の服が良い」
そう言って親はピンク色の洋服を差し出してくる
僕は黙って服を受け取り、毎日のようにピンク色の服を着る
次第に僕は持ち物、衣服が全てピンク色になっていた
僕に文句を言う権利は無い
小さい頃からずっと同じだった
自己紹介の時には好きな色はピンク色と答えていた
こうしておけば親は喜ぶから
ある日お店で、ランドセルを買いに行った
親は店員とランドセルについて説明を受けている
僕は青色のランドセルを手に取ろうとしたが、親の発言が鮮明に蘇る
「お前はピンク色が似合う」
「ピンク色にしなさい」
気付いたら僕はピンク色のランドセルを手に取っていた
「お、その色が良いの?」
店員との話が終えた親はニコニコした表情でこちらを見つめている
僕は黙って頷いた
こうしておけば親は喜ぶから
親では無いし友人でも無い
恋人でも無いし親友でも無い
でも大体そばにいて困った時は助けるのではなく見つめ合うだけ
そんな特別な存在の君
腐れ縁なのかな
はたまた運命なのかな