臨時班長

Open App
11/11/2023, 1:14:14 PM

見えても見えなくても

生まれたての赤子には翼がはえている。
しかし、それは鳥のように高く飛べず、何の為にあるのか不明だった。
よって、多くの家庭では子が少し成長すると翼は切ってしまう。
昔はそんなものは見えなかったらしい。
ある日突然、皆が見えるようになったのだ。
「何故だろう?」
――――
此処は天界。
人間の世界を管理するのが仕事だ。
最近、人々に『翼』を視せるようにした。
何故かって?
新しい可能性を見せる為さ。
まあ、
失敗しちゃったんだけどね。

飛べない翼

11/9/2023, 4:17:55 PM

悲しみと楽しみは紙一重、その時の雨は…

雨が降って、降って、止まなくて。
けれども、だんだんと止んできて。
最近は、傘をささなくても外を歩けるようになったんだ。
でもね、ふとした瞬間雨は降りだす。
貴方を思い出した時に。
人っていいよね。
あの日の悲しみを。
貴方と離れてしまう悲しみを。
忘れさせてくれる。
でも、完全には忘れさせてくれないの。
脳裏に焼きついてるからかな。
貴方との楽しかった記憶が。

脳裏
(500💙突破しましたありがとうございます)

11/8/2023, 3:11:35 PM

いつでも逝ける

『意味がないこと』などこの世にはたくさんあるのだ、と誰かから聞いたことがあった。
何故そんなことがあるのが疑問に思う。
だから、この目でそんな『この世』を見たくなったのだ。
天使だった俺はそんな思いでこの世に生まれ落ちた。
―――
俺は、だんだんと成長していき、今年で14となった。
まあ、人間になってからの年だけど。
そして、前に誰かから聞いた話がわかってきたような気がする。
勉強、部活、人間関係、そもそも『生きること』そのものが意味がないとまで思えた。
でも、この生活を辞めたいと思い天界に戻ろうとしても、何故か戻りたくなかった。
この『意味がないこと』におもしろさを覚えたからだ。
還りたくなったらいつでも還れるし、この無駄を楽しみたい。
だって、逝きたくなったらいつでも逝けるんだからね。

意味がないこと


11/6/2023, 1:49:12 PM

身体と魂の守護者

雨が降っていた。
細かい雨で触れると消えちゃうような。
顔をあげるとお日様が輝やいて。
キラキラしている雨だった。
その光が私の眼に映る。
その瞬間、『身体』は初めて魂を宿した。
――
私は歩く。
この身体を動かして。
せっかく神様がくれた身体。
使わなければ、もったいない気がした。
大丈夫。
何があっても。
だって、柔らかい雨が守ってくれるから。

柔らかい雨

11/5/2023, 2:05:01 PM

貴方は『光』

貴方は私の一筋の光
『だから、あなたのところに行くわ。絶対に迷わない。』
『そして、あなたと道を歩くわ。一緒にね。』
『きっと、離ればなれになっても私のところに来てね。約束よ。』
―――
光はどこにいてもわかる。
特別な存在。
それが貴方という、
『光』

一筋の光

Next