臨時班長

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8/22/2023, 1:08:17 PM

裏返し

私は
明るい、表面上では。
優しい、表面上では。
でも、自分の奥の奥の性格はどうしようもないほどねじ曲がっていた。
そういう人ほど自分を偽る。
周りの目に怯え、目立たない為に。
あなたの周りにもきっと居るよ?
フッと風が吹けば裏面がちょっと見えちゃう人が。

裏返し

8/21/2023, 2:46:03 PM

羽があれば

彼女は虐待されていた。
毎日、毎日、殴られ、蹴られ、ときには刃物まで持ち出された。
今日また拳が振り上げられる。
避けなきゃ、逃げなきゃ、
いつもなら致命傷は負わずに済むが今日は、何も食べてないせいか判断が遅れ、「ドスッ」拳が腹に当たっていた。
「かはッ…っ――」
殴られたところを庇うような体制になる。
でも、痛みでまともに動けず何度も何度も何度も殴られ続けた。
すると、頭の中で「ガンッ」と音が聞こえた目の前がチカチカして、力が入らなくなった。
どうやら、当たりどころが悪かったらしい。
動かなくなった私を見てお母さんは興が冷めてしまったのだろう、いつも通り布団に入っていってしまった。
だんだんと意識が遠くなる。
私、死んじゃうのかな?
なら、次は鳥になりたい。
鳥だったらこんなところ簡単に飛んで逃げれるから。

鳥のように

8/20/2023, 1:17:07 PM

さようならを言う前に

さようならって何だか終わりみたいで悲しいというか寂しい。
もう、戻ることなど出来ない、みたいな感じがするから。
『さようなら』
せっかくなら、笑えばよかったな。
でも、できなかったことが多すぎて。
さようならを言う前にいろいろなことをもっと、もっとしたかった。

(追記:初投稿から今日で一年が経ちました。
もっと読みたいは407もきました。
ありがとうございます。)

さようならを言う前に

8/17/2023, 3:55:46 PM

名札

六年生の時の名札。
ピンクくて、白色で名前がかいてある。
そんな名札――
私は忘れっぽい。
物や匂い、音。
そのようなきっかけがないとなかなか思い出せない。
だから思い出すきっかけとしてなかなか捨てられない。
今でもまだ机の上に飾ってある。

いつまでも捨てられないもの

8/15/2023, 4:37:31 PM

一人の夜は

暗い、冷たい、そんな海。
そこに一人、足を踏み入れる。
ザザーンと音がしてふと空を見上げた。
綺麗な月。
まん丸じゃない、どこか欠けている三日月。
愛おしげに眺め、ふふっと笑った。
そしてまた、もう一歩、もう一歩と海に入っていく。
太ももら辺まで海水に浸かった。
夏とはいえ、夜の海は凍えるほど寒い。
体温をもっていかれる。
身体が冷たくなるにつれて海と同化していくような感覚を覚える。
足に力が入らない。
海に取り込まれるのかな?
ガクッと倒れてしまった。
冷たい海になってゆくようだ。
息を吐くとゴボゴボと音がした。
苦しい、寒い、何も見えない。
そんな中、一人ぼっち。

夜の海

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