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6/21/2024, 10:36:12 AM

黄緑、というかもっと黄みがかった明るい緑…ライムグリーン?が好きです
なんでだろ~と考えてみたところ、今思えば色づく直前の稲穂の波の色だったのかもね
台風で倒れる前の……、ここで台風が来なければ綺麗に色づいて風にそよぎ、ナウシカのワンシーンみたいな綺麗な金色の野になる
収穫の目前は、いきものにとって希望に満ちる季節だね

6/21/2024, 7:34:54 AM

いつもアパートの2階の空を眺めていた。
ここではいけないなあ、と思いながら。
思考が働かなくても赤ん坊の泣き声が私を動かした。
私は『もう死んでしまいたい』と言ったあの人を羨ましいと思いながら、「私は大丈夫です。死なないと思います。死んだらいけないと思うんです」と聞かれてもないのにどこででも繰り返していた。
この子がいなければ義務も苦しみも生まれなかった。けど、この子がいなければきっと私はもういなかった。

取り繕うことのできない正直者なので、保健士や病院の言う通りに薬を飲んだりしていたらいつの間にか健康体になっていた。
生きたいと思ったことは昔からないので相変わらず早く終わらないかなあと思ってはいるけど、聞かれてもないのに「大丈夫です私は死なないです」なんて繰り返す奇行はしなくなっていた。黒歴史に近い。周りの人は何も言わない。何も言わないでいてくれてありがとう、恥ずかしいので。

さて私の『義務』は現在、家の中ではつらつと笑顔を振り撒き笑い声を響かせており。
時々ふすまに穴を開け、床を泥だらけにし、叱られて泣き、反省して、次の瞬間にはもう踊ったり笑ったり、微妙な出来の駄洒落を言ったり、天才歌手や画伯になったりして。

あなたがいたから、私は苦しみの中でもただ生きることがやめられなかった。
あなたがいるから、私は幸せ。

本人にはとても言えないので、ここで吐き出し。

6/19/2024, 12:41:20 AM

このアプリを開いた時に最初に出てくる文章記入画面のグラデーションが、『落下』の色に似ている

6/16/2024, 2:25:11 PM

記念日とかを大事にするタイプではないけど「そういえば1年前だったね」と言った。何がというのは恥ずかしいので言わなかった。出会った日というか、雷が落ちたかのような衝撃に目を奪われたまま動けなくなったあの日からちょうど1年。内容は言わなくてもきっとわかるだろうと思ったし恥ずかしいからむしろわからないでくれとさえ思った。
「そうだっけ?」
不思議そうな顔をしてきみは言った。そして目を閉じて少しだけ眉間に皺を寄せて「うーん」と唸った。
「もう少し前だったと思うけど。海のすぐ近くなのに、こんなにじっとりしてなかった」
返答に迷っていると、「なんだ、覚えてないんだ」って嬉しそうに笑った。なんで覚えられてなくて喜んでるんだよ。ていうか、覚えてるし。一瞬すれ違っただけなのに覚えてるんだって、驚いちゃっただけだし。
記念日を大事にしていそうに見えて、実際は全然興味も執着もないし淡泊でずぼらでテキトーなやつ。それなのに1年と少し前、まだ恋愛のレの字の書き出しどころか予兆すらなかった微かな出会いをはっきりと覚えていて、まるで自分だけが知ってる宝物を抱えるみたいにして笑っている。
二度目だからって耐性があるわけでもないし容赦もない。ただ甘んじて受ける、1年越しの落雷。

6/16/2024, 7:59:04 AM

好きな本

堀口大學訳『ランボー詩集』

「もう一度探し出したぞ。
何を? 永遠を。
それは、太陽と番った
  海だ。

僕の永遠の魂よ、
希願は守りつづけよ
空しい夜と烈火の昼が
たとい辛くも。

人間的な願望から、
人並みのあこがれから、
魂よ、つまりお前は脱却し、
そして自由に飛ぶという……。

絶対に希望はないぞ、
希いの筋もゆるされぬ。
学問と我慢がやっと許してもらえるだけで……。
刑罰だけが確実で。

明日はもうない、
熱き血潮のやわ肌よ、
   そなたの熱は
   それは義務。

もう一度探し出したぞ!
──何を?──永遠を。
それは、太陽と番った
   海だ。」

  地獄の一季 うわごと(その二)

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