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堀口大學訳『ランボー詩集』

「もう一度探し出したぞ。
何を? 永遠を。
それは、太陽と番った
  海だ。

僕の永遠の魂よ、
希願は守りつづけよ
空しい夜と烈火の昼が
たとい辛くも。

人間的な願望から、
人並みのあこがれから、
魂よ、つまりお前は脱却し、
そして自由に飛ぶという……。

絶対に希望はないぞ、
希いの筋もゆるされぬ。
学問と我慢がやっと許してもらえるだけで……。
刑罰だけが確実で。

明日はもうない、
熱き血潮のやわ肌よ、
   そなたの熱は
   それは義務。

もう一度探し出したぞ!
──何を?──永遠を。
それは、太陽と番った
   海だ。」

  地獄の一季 うわごと(その二)

6/16/2024, 7:59:04 AM