現実逃避
昨夜、夢を見た。
使い古した布団に横たわり
1つの想像を膨らませた...
口に出す勇気はないのに
描く夢は2人前で、人見知りなのに
大好きなあの人に憧れて
わざと苦手な世界に飛び込もうとする
現実に浸るのが怖くて
動画であの人を眺めて、愛しい姿が目に映る
しすぎると親に怒られ、また自分を責めてしまう
現実逃避はいつか終わらせれなければいけない
前人の足跡は砂が飛んでもう見えない
すごく不安だ。でも何故か
いつかこんな僕でも''奇跡''を起こせる気がするんだ
君は今
出会いと別れは一言で
過ごした時間を数えてみても
ほんの数ヶ月ばかりだった
なのに何故、君のことがこんなにも気に留まり
引っかかっているのか
あの日2人で話しあって馬鹿みたいに笑ったり
まるで自分事であるかのように
互いの悩みを愚痴り合ったり
名前を聴くと自然とその日の一言を思い出す
しっかり感情豊かな栞で挟めて
すぐ読み返せるようになっている
君は今、ぼくと同じ感情になることはない
俯き、視界が滲んだ瞳の先で
僕は君への消去ボタンを押した
物憂げな空
縁側で1人、コロンッと氷の鳴るグラスに麦茶を入れ
姿は見えないが多分そのおかげなのだろう
温かい橙色に染まった空を見ていた
この家屋には1人
朝から晩まで静かにゆっくりと時流が流れている
ふとした時にひそかに顔だす柴犬の毛並みをそろえ
長く揃ったそれらに顔を埋め小さな溜息を吐く
気付かぬうちに
変わらぬ空に、再放送でもバレなそうな私
人通りも少なくなって誰の人目にもつかないような今
こころの浮わつきそうな優しさを感じる
小さな命
この地で生きている私たち人間は
有名人であろうがホームレスであろうが
みんな変わらない命を抱えている
いつも遊び惚けているような奴も
水一滴すら飢えしのぐように生きる方も
みんな命の重さは同じであるはずだ
そしてそれはみんなが生まれてから物心のつく時
ともに自然と身についていく共同の価値観だ
なのにも関わらず、
ある一定の人に対して世間は大きく揺らぐが
他はそうでない
優劣をつけてしまうのも仕方ないことであるが、
よく偉人と名付けられる人
どこで生まれどこいつのまにか落ち葉になる人
どちらも尊いのは否定はしない
ただどちらも小さな命だ
どちらも一度一度の出来事に
題名のつける必要のある
ただ価値さえ惜しいものだ
Love you
やっぱり偽りから始まった恋は
上手く実のらないんだなって思った
あの頃の君は先のことを諦めている顔をしてた
文章になっていた
そんなことを隠しているつもりになっている君に
はじめは偽りの『愛してる』なんて言ったんだ
それで状況が良くなるのならって
偽善と自覚しながら長い間生きていた
日につれて連絡もとらなくなって
時々交わす安否の確認だけになった
今は君のことが好きでいれてるのかもわからない
ただ『愛してる』なんて感情はもうなかった
ここから先、夢を見るようになった君と
自己嫌悪でいっぱいになった僕は
手を取り合うことさえできない
暗闇から抜け出した君はもう
沢山の心強い愛に囲まれているのを見て
数ヶ月後の今日、別れを告げることを決めた。