君と見た虹
大きく腕を振り上げて
天を仰ぐ
寝っ転がった野原の上で
雲の形を指でなぞる
長さのズレる葉が
耳を擦ってくすぐったい
雨で濡れた後だから
少し冷たく湿ってる
過ぎ去った豪雨
昨日の今手に残った温もり
隣を歩く君と一緒に
7色連なった弧を見た
わぁ!
あそこに夢が落ちている
誰かが捨てた夢だ
なぜかって?
埃が被ってるのに輝いているから
それはまだ
その夢が持ち主が
諦めきれてない証拠だよ
だから正しくは
「捨てた」なんて表現はダメだ
「諦めない」に変えようか
夢をあることはいいことだよ
結果がどうであろうと
どんな痕も形もなかろうと
その過程でしにでもできたら
本望だよって
確かに結果も大事だけど
わざわざ捨てるほど
そんなどこもかしこにあるものじゃない
なくても悪いことじゃない
探すのだって楽しい
でも、
夢がある人をバカにするのは違う
それは間違ってる
ただ、
1歩を踏み出すことに
一緒に震えながらさ
希望を持てたらなって思うんだ
あなたのもとへ
すっかり寒くなった
風の吹かない夕方の暗黙が
妙に心地よかった
今日もあなたのことを思い出す
人生のなかじゃ短いあの時が
ふと戻ってくる気がしていた
音信不通に安心を覚える
今逢ったら多分気づかない
あなたの横を過ぎ去って
どこまでも遠くに行く気がする
灯台下は暗いことに
目もくれずに走っていく
東京行きの最終便
この人の両親の転勤らしい
今目の前には泣きそうな顔の愛しい人
手を取って下手に笑ってみせる
連絡がつかなくても
声は聞こえなくても
あなたの住所がわからなくても
思い出して泣いちゃっても
いつか必ず逢えるから
震える唇から紡ぎ出す言葉は
さよならじゃなくて
また会える日まで元気でね
冬のはじまり
雪の結晶って同じ形がないらしい
手に触れただけで溶けてしまうのに
なんだか人よりロマンチストだよね
こんなに脆いのに
ちゃんと自然の奇跡なんだって思い知らされる
乾いた空気が肌を撫でる
ハンドクリーム手放せない季節
こたつ1つに大掃除して
冬仕様になった部屋で動けなくなる
これが私の冬のはじまり