ミツル

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物憂げな空

縁側で1人、コロンッと氷の鳴るグラスに麦茶を入れ
姿は見えないが多分そのおかげなのだろう
温かい橙色に染まった空を見ていた

この家屋には1人
朝から晩まで静かにゆっくりと時流が流れている
ふとした時にひそかに顔だす柴犬の毛並みをそろえ
長く揃ったそれらに顔を埋め小さな溜息を吐く

気付かぬうちに
変わらぬ空に、再放送でもバレなそうな私
人通りも少なくなって誰の人目にもつかないような今
こころの浮わつきそうな優しさを感じる

2/25/2023, 12:50:16 PM