【25日目】モンシロチョウ
完全オフの日
喧騒を離れて実家に帰った
今日はポカポカ陽気だし
オヤジと一緒に畑に行く
あの時
友達に付き添わなかったら
俺にとって畑は日常になっていた
運命の不思議さに思いを馳せていると
ひらひらと目の前に現れた
ずっと飛びながらくっついてくる
もしかしたらこの子は
「そうじゃないほうの俺」の
嫁さんだったかもしれない
俺と巡り合わなかったことで
この子は人間になれなかったんじゃないか
俺はこの子にそっと手を差し伸べた
そして腕にとまったこの子にキスをした
【24日目】忘れられない、いつまでも
17歳だった
プロになるために
上京した彼と
プロの夢を挫折して
病んでしまった私
別れの言葉も言えずに
二度と会えなくなった
彼はその後 努力とチャンスを掴み
世界的に有名になった
私は小さな田舎町で
夢を追いかける少女達を
指導している
あの日あの時のわたしのように
ならないために
プロになれなくても
納得できる人生に
なって欲しいと思う
だけどあの日あの時
わたしがそのまま夢を
追いかけられていたら
今ごろは彼と並んで
共に人生を歩んでいたかも
メディアで見る彼は
あの頃と変わらない
今でも大好きでいていいですか?
14歳の彼とわたしの物語〜その後
【23日目】一年後
眠れなくなるほどのこの気持ち
きっと来年の今頃は
思い出になっている
あーわたし彼が好きだったなって
今は考えるのも嫌だけど
あなたが別の人に恋をしていたら
快く応援してると思う
だってあなたは
わたしの人生を変えてくれた人
恋する気持ちを通り越して
尊敬する気持ちになりたい
切なくて苦しくて
【22日目】初恋の日
彼女は一人だけ違っていた
リアルに王女様みたいな子は
初めてだった
何とか仲良くなりたくて
とりあえず毎回挨拶だけは
していた
やっとちゃんと話せたのは
発表会の合同練習
話してみたら中身も王女様だった
周りの奴は「無理だ あきらめろ」
言ってたけど俺は粘った
やっと今日 告白のOKをもらった
ずーっと大切にするからね
14歳の俺と君とのはじまりの物語
【21日目】明日世界が終わるなら
彼と一日中話す
出会ってから今、現在進行形まで
語り尽くす
そして幸せな気持ちと
感謝の気持ちで
天国への道に向かいたい