(ここは...どこだ?)
何故か俺は足首くらいまでの綺麗なグラデーションの海..?のような所にたっていた。
(なんで..こんなとこに..?)
なんだかいらいらしてきて近くに落ちていた小さいピンクの貝殻を拾う。
そして投げようとすると..
「いたっ!」
いきなり頭がズキっとした。
そして次の瞬間...
『まーくん誕生日おめでとう!』
『大好きなケーキだぞ〜』
『わー!おとーさん、おかーさんありがと〜!』
昔の記憶が蘇ってきた。
(な..なんだこれ..!)
興味が湧いてきたので今度は青い貝殻を拾う..するとまた頭がズキっと痛み今度は ...
『うわぁーん』
『またこんなことして!健太くんに謝ってきなさい!』
『だ..だってぇ〜けんたぐんがわるぐちゆったんだもん...うわーん』
怒られている時の記憶だ。
そして俺は色んな貝殻を拾いまくって気づいた。
(これは気持ちによって色が変わっているもので拾うと記憶が蘇って来るのか..)
結論を出して満足していると一つだけ白い貝殻があることに気がついた。
「おっ!今まで見てこなかったやつー!なんだろうな〜」
そして拾うと
ドン
後頭部に鈍器でなぐられたかのような衝撃が走った。
『おっ!通知届いてる〜なんだろ〜?』
『おい!お前危ないぞ!』
『チッあの爺うるせぇな..おっ!心美ちゃんから返信きた〜♪』
『危ないっ!』
『キキーッドン!』
(は...?
なんだよ今の..事故..?
嘘だろ...)
しばらく驚いていたら気づいた時には変な門の前にいた。
(ここは..?まさか...)
すると天使らしき少年が来ていった。
「こんにちは。ようこそ死の世界へ。今から地獄へご案内いたします。」
あと少し..
もう少しで着く
「はぁ、はぁ、」
全力で走る。
頭の中で数十分前の記憶が蘇る。
『蒼羽《ごめん》
《どした?》
蒼羽 《今までありがとう》
《どういう事だよ》
蒼羽 《もう自分が嫌になった》
蒼羽 《また一緒に花火見たかったな~》
蒼羽 《さよなら。》
蒼羽 ∧ ∧
( _(,,・∀・) <バーイ!
⊆__つつ
彡
トーク画面を閉じた。
(...は?
嘘だよな..?
自殺するってことか..?
花火...ってことは霊道崖か..?
まずい急がなくちゃ)
ガチャ バタン
急いでドアを開け
走った。
ひたすら走った。
昔から仲がよかった蒼羽。
中二の時に不登校になり疎遠になった。
でも、1番中が良かったのは俺だった。