この世界は
偽りでも美しく
そして偽りが故に醜くもある
岩から滴る癸
石の上にも三年 雨垂れ石を穿つ
その信念 信仰 本心なら
それは偽り、狂気、でもなく真の己の心なり
しかし、少しの嫉妬否四罪四凶そして七罪の自覚
なければ生まれた場所すら帰れなくなる
顔もない渾沌と化す
果たして人は物はなにを思うのだろうか
分けるということだけは忘れていけなかった
と、私は思う
どうして
消せない記憶。どうして?と黄昏へ。
朝は赤子、昼は大人、夜は老人。これは昔の謎解
だっただろうか。
日々積み重ねるも、最愛の人がいるも何故か
たまに泣きたくなる記憶。多分、ただ単に心が
不安定で揺れるのであろう。臆病なものには
壊れないものたちが最も恐ろしく感じるからだ。
ものと書いて、者、物、喪のと書きつづれる。
裏を返せば必ず終りが来るはずなのに
永遠を求めすぎた結果の
『壊れなかったもの』たちが私には恐ろしすぎた。
最後まで守られて支えて見るのが精一杯。
それこそ神は不条理なのかもしれない。
どうして、と。
ずっとこのまま
ずっとこのままでいたいと願う己がいた。
変わらぬ刻のまま何も知らずに。自分の終わりを
願いたいと。偽りでもそれが表なら
最後まで真実であればと、皆が知らないところで
思っていた。
ただし、歯車は必ず動く。動かない時間など
ない。必ずや終わるから、人は草は動物は
そして言葉も祈りも街も。
終わる最後までに何ができるのだろうか。
まだ、自分は死を見てない。それでも誰かの助けに
なればとまり木ぐらいにはと。
休むなら私のところにおいでなさい
すべての罪を着せられた『もの』たち。
寒さが身に沁みて
雪が積もる。自分の歩いた足跡をふと見て、あぁ帰路につかなくてはと。
見上げる月は今日はない。雪が降って街灯が照らした場所のほうがわかるから。
戻ろうかなと、思った。
寒さが身に沁みて身体が悴む。
あの人のところに
そして一緒に暖かいものを飲もうと。
すこしあたたかいと感じる。寒いはずなのに。
20歳
この年齢を聞いて心が踊る者 心が泣く者
二通り、いや、もっと色々な者がいるのだろう
あの頃にあの夏にと思う者
それは懐かしい記憶であり帰る場所があったから
と、だから見失ってしまった自分を
20という年齢が 数字が 観ているのかもしれない
あの頃にあの冬にと思う者
それは懐かしい記憶であり愛してる人がいた
恋をしている自分がいた しかし
叶わなかった?それとも?という自分を
20という年齢が 数字が 観ているのかもしれない
20という数字は分ければ1と1になる
さて、20歳という可能性から何を人は思うのだろうか
私はこの年齢を見て、数値を観て、研究をすることにした