ひろちゃん

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10/19/2024, 1:18:15 PM

この町の風懐かしいな
潮の香り緑の香り
ふとした出来事が重なって
届かないほど離れていたね

今も思い出すのは
少し寂しそうなあの横顔
うろこ雲の空を見あげながら
少しだけ歩いてみる

ラララ〜ラララすれ違いのシンフォニー
僕らが奏でた哀しき音色さ
ラララ〜ラララどこまでも遠く
果てない世界に君を想いながら

10/18/2024, 3:00:16 PM

澄んだ水色の空に
野鳥が渡っていく
こんな晴れた日には

思い出すよ廊下の窓から
見上げていたまだ高校生の僕

何も知らない子供のままで
生きていくのは難しいけれど

僕は誓うよ
僕は僕と真っ直ぐに向き合い
あの日の僕に恥じない自分でいることだけは

秋晴れの澄んだ水色の空に
光優しい陽射しのなかに

10/17/2024, 11:18:53 PM

静まり返った湖面に
僕らは小舟を浮かべて
釣り糸を垂らした

君と僕はずっとずっと
戦って来たのだから
これは必要な休息だ

君は言う忘れたくても忘れられない
誰かの言葉を
だけど今日は目の前の
釣果を気にするだけでいいんじゃないか

少し肌寒い秋の風に
手を伸ばせば届きそうな
君の横顔をそっとぬすみ見ながら

10/16/2024, 4:13:33 PM

粉雪が舞う
夕暮れに
雲が切れて
やわらかな光が

犬が空を見上げて
目を細めている
僕はそれを見ながら
目を細めた

繰り返す日々に
代わり映えはないけれど
昔よりは少しだけ
楽に生きているから

だから今はそれでいい
それだけでいいと思うよ

10/15/2024, 1:26:49 PM

チョウゲンボウがホバリングしていた
鋭い眼差しで
僕の家の近くの田んぼ
時々見かけてカメラを覗いた

何度もシャッターを切った
心底惚れていた
そのあたりにショッピングモールが建つと
計画されていた

寸前までそこに姿を見せた
そして工事が始まった
多くの人は喜んでいた
人間ってそんなもの

僕だけは少し悲しかった
だって気づいていた
ここ数年であっちもこっちも野鳥の住処は
奪われていった

人は歩みを止めることは出来ない
歩みを止めたとき終末なのかもしれない
そして私が不思議なのは
ほとんどの人がそこに痛みを感じていないこと

空はあの日のままの青空
けれどそこにはもういなくなった
いつのまにか夕暮れが
アスファルトを赤く染めていた

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