ひろちゃん

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10/16/2024, 4:13:33 PM

粉雪が舞う
夕暮れに
雲が切れて
やわらかな光が

犬が空を見上げて
目を細めている
僕はそれを見ながら
目を細めた

繰り返す日々に
代わり映えはないけれど
昔よりは少しだけ
楽に生きているから

だから今はそれでいい
それだけでいいと思うよ

10/15/2024, 1:26:49 PM

チョウゲンボウがホバリングしていた
鋭い眼差しで
僕の家の近くの田んぼ
時々見かけてカメラを覗いた

何度もシャッターを切った
心底惚れていた
そのあたりにショッピングモールが建つと
計画されていた

寸前までそこに姿を見せた
そして工事が始まった
多くの人は喜んでいた
人間ってそんなもの

僕だけは少し悲しかった
だって気づいていた
ここ数年であっちもこっちも野鳥の住処は
奪われていった

人は歩みを止めることは出来ない
歩みを止めたとき終末なのかもしれない
そして私が不思議なのは
ほとんどの人がそこに痛みを感じていないこと

空はあの日のままの青空
けれどそこにはもういなくなった
いつのまにか夕暮れが
アスファルトを赤く染めていた

10/14/2024, 2:57:56 PM

丘の上に登ろう
青い空を見に行こう
行き場をなくした想いは
高く高く消えていく

どこまでも続いていく
目の前のこの道を
迷いなく歩いていく
雲一つない未来へ

見下ろすわが町の中を
軽トラックが走っていく
こんな小さな町の中
日常が詰まっている

丘の上に登ろう
青い空を見に行こう
行き場をなくした想いは
高く高く消えていく

高く高く果てない空は
宇宙のように澄み切っていた
あの日あの人と見上げた空と
何一つ変わらないと思う


曇り空の下アスファルト
色付いたポプラの葉っぱ
風にくるくる舞い上がる

高く高くそびえ立つ
並木道を一人歩き
秋の街は心地良い

君がくれた優しさたちが
胸の奥に火を灯している
冬が来れば全て消えて
雪が静かにふりつもっていく

10/13/2024, 10:03:06 PM

爽やかな朝
何もかもを忘れて
少しの荷物と
列車に乗り込んだ

どこまでも続く
日常の連なり
踏切を待つ
サラリーマンの姿

そうだよあの人と
別れ話をしたのだった
しがらみの日々も
もう終わった

まるで子供のように
愛せればよかった
何もかも忘れて
列車に乗り込んだ

まるで子供のように
ココロのままに
何もかも忘れて
列車に乗り込んだ

10/12/2024, 3:10:28 PM

放課後かくれんぼ
陽が射す学校で
階段下の空間に
私は忍び込む

いつしか時は経ち
静まり返る空間で
探しに来ないから
出たら見つかった

なんだか笑えてさ
二人で笑ったの
ほんとにホッとして
見つけてくれてありがとう

放課後かくれんぼ
陽が射す学校で
過ごしたあの日々は
私の宝物

放課後かくれんぼ
チャイムが鳴ったらさ
一緒に駆け出した
自由な空の下

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