hot eyes

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3/15/2024, 6:20:04 AM

一目惚れだった。

いつもは遅刻寸前の俺が、ちょっとだけ早起きして、ゆっくり大学へ行く。

ふと目に入った花屋さんに、その人はいた。

白い透き通るような肌に映える、赤い唇。艶やかな髪はかき上げられ、きりりとした眉毛が見える。

そして何より、その瞳だ。

愛おしそうに花を見るその姿は、まるでこの地に舞い降りた天使のようだ。


俺は気づいたら花屋さんに入っていた。

いらっしゃいませ、と遠くで女性の声が聞こえる。

俺は彼女を探した。


彼女は青い小さな花の前にいた。
「あ、あのっ」
俺が声をかけると、気づいたのかこちらへ向かってくる。
「俺、貴女に一目惚れしましたっ!!もしよければ俺と付き合ってくれませんか!」
一度に溢れてしまった気持ちを告げると、奥の方で何やら女性達がこちらを見て盛り上がっている。もしかして、ここの店員さんだろうか。

「............」
「...あ、あのー...?」

彼女は驚いたまま、何も言わない。


もしかして振られたのか、そう思っていると彼女の口が開く。そして俺は聞いてしまった。


「俺...男なんですけど、知ってましたか」


衝撃の真実を。
「...え?えぇ!!?」
「やっぱり...」
美しい顔から、男性特有の低い声が何度も再生される。まさか、本当に?
「すみませんッ!!俺知らなくて!!!」
「ぁー...大丈夫です。よくあることなんで」
はは、と苦笑いをされる。

......いや、でも。

「でも、俺......貴方に一目惚れしました!!俺と付き合ってもらえませんか!!」

「無理です」
「なんでぇ!!!」

「なんでって......よく知らない人に付き合ってくださいなんて言われても、はい。わかりました、なんて言うわけないですよね」

「じ...じゃあせめて名前だけでも!!!」
「えぇー...」
「お願いします!!俺ここ通いますから!!」

「......雪(ゆき)です。あなたは?」
「!...海斗(かいと)です!!よろしくお願いします雪さん!」
「...よろしくね」
「あ!俺大学あるんで行きます!!では!!」

俺は急いで花屋さんを出た。

結局、いつもと変わらない時間になってしまったが、今日の遅刻は特別だなと感じた。




「よかったね~雪ちゃん!」
「良くないですよ言葉(ことは)さん......変なのに好かれちゃいました...」
「応援してる」
「氷華(ひょうか)さんまで...」


お題 「安らかな瞳」
出演 海斗 雪 言葉 氷華

3/14/2024, 8:48:59 AM

夜、彼の家のソファでゆっくりしていると、仕事部屋からノートパソコンを持った彼が出てきた。
「あれ?終わったの?」
「いや、ここでやろうかなって」
「ほえー...私邪魔じゃない?」
「別に」
「......私が行こうか?」
「ここでいい」
「あっ......そう...」
彼はテーブルの上でパソコンを開くと、カーペットの上に座って作業を始めた。

カタカタとキーボードを叩く音だけが響く。

私はスマホを見るのを止めて彼を観察する。彼は作業中、肩まである茶色の髪を一つに束ねる。そしてコンタクトから黒縁の四角眼鏡へと変える。

(...あ)

束ね忘れだろうか、左側の髪だけ垂れている。

私はなんとなくの出来心で、その髪に触れた。
(サラサラ~...)
何回かブリーチをかけていると聞いたが、そんなの微塵も感じさせないような触り心地だ。
(髪、綺麗だなぁ...)
なんて事をぼんやりと考えていると、ぱっ、と彼が驚いた様にこちらを向く。
「えっ、わ、ごめん。邪魔だったよね」
「...ううん。ありがと」
「ん?なんで?」
「髪、褒めてくれたでしょ?」
「聞いてたの!?」
「口に出てたよ」
私は頭を抱えた。まさか口から出ていたとは。

「いやっ、髪だけじゃないから!全部!全部綺麗だからっ!」
「そんなに焦らなくても、お世辞なら大丈夫からね」
「お世辞じゃないし!髪だけって勘違いされたくない!!」
「えぇ...?」
「玲人(れいと)は全部綺麗です!異論は認めませ~ん。本人でもで~す」
「.........」
「あ!こいつアホだなって思ったでしょ!!顔に出てます!!」
「アホじゃないよ、漢字の阿保」
「一緒ッ!!!」

彼はパソコンを閉じて隣に座る。
「あ、仕事いいの?」
「うん。明日の分だしね」
「......私、邪魔した?」
「だから邪魔してないって、もう。くらえっ」
「いてっ」
私は彼から拳を肩に軽くぶつけられる。
「勘違いしまくった罰」
なんて笑いながら答える。む、可愛い...

「葉瀬(ようせ)も、髪サラサラだね」
「へへ~ん!でしょー?ほらほら~」
「ん、むふっ、サラサラ」
「ふふふ~」
彼に髪を推すと頭を優しく撫でてくれた。
「...葉瀬も全部綺麗だね」
「ん?本当?ありがと!毎日手入れしてんだよ~?」
「髪もだけど、葉瀬自身もね」
「えぇ?玲人が綺麗だよ~一番綺麗!」
「ふーん、じゃあ」

彼は下から顔を覗き込むように私の顔を両手で押さえる。そして

「その思考回路してる葉瀬も、一番綺麗だね」

と、言った。
「...そう、かなぁ...?」

「うん、そうだよ。一番綺麗な俺が決めたんだから、葉瀬も一番綺麗」

私は既に羞恥心のボルテージは上がっていたが、このせいで更に上がってしまった。
「ぅーゎ......うーわ!キザだ!イケメンだ!破壊神め!!」
「は?破壊神??」
「キザいわぁ~罪だわぁ~」
「えぇ?俺は思ったことを伝えただけだよ?」
「はいそーゆーとこー!!罪!!罪です!!」
「なら葉瀬も罪だね」
「え?」
「葉瀬が最初に言ったんだよ、髪綺麗だなぁって」
「うぐっ!!!」
「でも嬉しかったから許すよ。葉瀬は俺を許してくれないの...?」
彼は私に上目遣いをする。
これは自分の顔がいいと分かっていないと出来ないことだ。イケメンがこの顔をするのは耐えられない。
「......許すぅ...」
「ふふっ、ありがと葉瀬」
「............愛してますぜ、玲人」
「...え、何急に」
「いーじゃないですかぁ~~玲人は?」
「...俺も愛してる、よ?」
「ふふ、ありがと」
「...こ、こちらこそ...」


お題 「ずっと隣で」
出演 葉瀬 玲人

3/8/2024, 4:52:42 PM

Q,お金より大事なものってなんですか?



「そりゃあ勿論、玲人(れいと)だよね!もし玲人で金銭要求されたら幾らでも払うよ!まぁその前に潰す」
「お前...俺が恥ずかしくなる事をよくもまぁ堂々と......というか怖」
「当たり前じゃん!なんで恥ずかしがるの?逆に玲人は何だよ」
「.........葉瀬(ようせ)だけど...!」
「ほらね!...............ん?あれっ...?」


「私はやっぱり王道に愛とかじゃないかな?ほら、愛はお金で買えないって言うし」
「私は...時間かな」
「え?なんで?」
「だってお金があっても、時間が無ければそれを使う事が出来ないでしょ?お金を使うのは時間があるから出来ることなんだよ」
「流石優雨(ゆう)!凄い!私は思いつかなかったなぁ...」
「考え方は人それぞれだし、希里(きり)の答えもいいと思うよ」
「本当?優雨ありがとう!」


「真人(まひと)との友情!」
「え」
「な、なんでそんな顔するの!!?真人との友情だよ!?大事に決まってるじゃん!!」
「......そんなにか?」
「そ、ん、な、に!!!...友情はお金で買えない、友情は築くものだからね!真人は何?」
「俺は.........なんか陽太(ひなた)がそう言うから、俺も陽太との友情に思えてきた...」
「え!?本当!!?嬉しい!!」


「うーん...お客さんと氷華(ひょうか)の笑顔かなぁ...?お花で喜んでもらえるのを見ると、凄く嬉しいし...氷華はどう?」
「私は......お金かな」
「えっ、なんで?」
「だってお金さえあればお姉ちゃんは花屋を続けられるし、お客さんだってここにお花を買いに来ることが出来る。だから私はお金」
「...つまりは私の為って事...?」
「......そう、だね。うん。うん.........私、お姉ちゃんが一番大事」
「あ、え?お金は?」
「いらない」


「自分の命だよ。お金なんて、私達にとってはただの紙切れなんだから。人間さえ生きていれば、私達は飢えることがない。精々お金は、人間が生きるために必要だから大事ってことくらいかな」
「でもその人間を誘き寄せるには、お金が必要なんじゃないの?」
「それも一理あるね。でもどうせ一瞬でしょ?それに、最低一人でも生きていればいいじゃない」
「...そうだね。確かにいらないかも」



これを踏まえた上で問いに答えなさい。
A,(あなたの答え)


お題 「お金より大事なもの」
出演 葉瀬 玲人 希里 優雨 陽太 真人
   言葉 氷華 ブロック・アンノウン
   レリーレ・デアガイ

3/5/2024, 9:14:48 AM

「玲人(れいと)大好きだよ」
そう言葉を投げれば君は恥ずかしそうにこっちを見る。
「何急に...」
「んー...言いたかっただけだよ?」
ふへへっ、と笑うと何やら不服そうにする。
「何々、嫌だった?」
「嫌じゃない......けど」
頬杖をついて彼を見ても、目を逸らされる。と思ったら再び目があった。
「...葉瀬(ようせ)ばっかりずるい」
と、頬を膨らませる。
可愛いなぁ、と見ていると

「俺は...もっと大好きだし、愛してるよ」

なんて爆弾が飛んできた。そして私は肘が机からがくっ、と落ちて机に顔を伏せた。
「ふっ...何今のっ...」
「ふ、ふふっ......」
彼が笑うから連れて私も伏せたまま笑ってみせる。

ずるいのはどっちだよ、ばーか。

お題 「大好きな君に」
出演 葉瀬 玲人

3/1/2024, 5:04:43 PM

俺は直樹(なおき)君が大好き!

俺の事気遣ってくれるし、俺の好きなお菓子も作ってくれるし、俺の一番の理解者!
この前だって俺がお願いしたら特別にお菓子作ってくれるって言ってくれたんだ!優しいよね~
俺は初めてあった時から直樹君の事が大好きだよ!『軸がしっかりしてて、ダンスがぶれてない...凄いね!』って!!皆は俺の事、顔がいいねとか、イケメンだねとか言ってたけど、見た目じゃなくて中身で見てくれたんだ!あんなの初めてだよ!
メンバーと馴染めなかった俺の手を引いてくれたのも直樹君!居残りの練習に付き合ってくれたのも直樹君!

直樹君は俺の全てなんだよ!俺の人生の半分は直樹君で出来ているって言っても過言じゃないんだ!今、俺がこうして人気があるのも直樹君のおかげ!!ぜーーーっんぶ直樹君!!


でも直樹君は皆に優しいんだ。俺ばっかりじゃない。
誰かが居残り練習する時は必ず付き合ってるし、皆に差し入れでお菓子を作ったり、相談に乗ってあげたりしてるんだ。
凄いよね、だから俺の次に人気がある。人柄が出てるんだよ。
そのせいなのかな、皆にあの優しい笑顔を振り撒いてるんだ。お菓子が上手く出来て嬉しそうな顔とか、ダンスが上達してきて褒めてる顔とか、相談乗ってる時の天使みたいな微笑みとか。挙げるとキリがない。




あのね、直樹君。
俺は直樹君が大好きなんだ。

その笑顔も、優しさも、明るさも、向けるのは俺だけでいいんだよ。俺が特別なんだから。

直樹君、前に言ったよね『海里(かいり)は特別だ』って。



俺も特別だよ、直樹君。

早く俺の物になって.........ね♡


お題 「欲望」
出演 海里 直樹

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