「ちょ、やめてよ」
「あははははは」
あぁ、胸糞悪いな。
これがいつもの日常。
彼が毎朝毎朝筆箱を取られて、サッカーボールのように扱われて。
それをなんだか楽しそうに笑っているのも。
そして、傍観している僕も。
でも、僕は僕のことで手一杯なんだから。
「キモッ」
「ないわー」
うるさいな。
今日も女子は僕をいじめる。
「ほら!とってみろよ」
必死になって取ろうとすれば女子の胸に手が当たって。
「きも!!胸触られたんだけど」
「おいー、何してんだよ」
「痛っ」
しまいには、髪を引っ張られ暴言の嵐。
楽しいんだろうな。
彼女達の笑顔を見てそう思う。
先生に言ったことはない。
ちくるなんて影でなんて言われるか分かったもんじゃない。
泣くこともできない。
これはせめてもの小さいプライドだ。
夜は無理に寝て、朝起きて思う。
嫌だな、学校、行きたくないな。
それでも起きる。
僕が学校に行きたくないって行ったら親は休ませてくれるだろう。
その優しさに溺れてしまいそうで怖くなる。
親に迷惑はかけられない。
腹が痛い。
ずーっときりきりしてる。
朝ごはんを食べる気すらおきない。
今日は、無理、でも、明るく言うのだ。
「行ってきまーす」
何でもないフリ
ちょっと体験談混ぜてます。
まだ小学生なんですけど。
それで、昨日見てくれた人はわかると思うんですけど、私が同性愛者かもって打ち明けた子、今日すっごく優しくて。
なんか、気持ち悪いくらい色々してくれるんです。
普段の塩対応とは考えられないくらいに。(それも可愛かったんですけど)
正直怖かったです。
「大丈夫?」
友達に声をかけた。
教室の隅でうずくまり、小刻みに震えている友達は泣いているのかもしれなかった。
「おい!何やってんの?」
大柄なクラスメイトが声をかけてきた。
一斉に振り向いたクラスメイトの視線が痛い。
どうして誰も気にしない?
それを言ってしまったら一体私はどうなってしまうのか。
「なんで、も…」
「付き合ってんの?」
大柄はニヤニヤしながら聞いてくる。
見ると、他の数人もニヤけていた。
「違う!」
必死になって叫んだ。
一部から笑いが起こる。
「うーわ、可哀想ーwじゃあさ、叩けよ」
大柄も友達を指さして笑っている。
「む……」
無理、そんな言葉が喉まで出かかっているにも関わらず、恐怖が邪魔をする。
友達の顔を無理にあげさせ、友達に真っ直ぐ手をおろした。
「ごめん…ごめんね」
泣いた。
とにかく泣いた。
友達の頬はほんのり赤く染まっている。
どんな顔で、泣きじゃくる私をみているのか。
想像するだけでも辛かった。
不意に誰かの手が私の涙を拭った。
かたくて、大きい手だった。
それが友達の手だとわかるのに時間がかかる。
昔は、私より少し小さくて柔らかかったのに。
「帰ろう」
低くなった声。
私の手をそっと握って笑った。
私も握り返して立ち上がり、二人で手を繋いだまま一緒に帰る。
彼の笑顔に少しだけドキッとしたのは一生秘密。
手を繋いで
読んでくれてありがとうございます。
これ、伝わって欲しかったんですけど最初「友達」だったのに最後「彼」になったのは初めて彼女が男として意識したからみたいなのをかきたかったんです。
あと、私、女なんですけど今まで好きだった男子がいて、失恋して友達(女)が励ましてくれたんです。
それで、なんか、気づいたらその友達のこと目で追ってて、私って同性愛者なのかなって。
今日、勢いで言っちゃって、明日学校行くのすごい不安です。
しょうもなくてすみません、明日も書くつもりなのでよかったら見てください。
僕は勇気を出して彼女に声をかけた。
「あの、僕、その」
上手く舌が回らなくて、僕は手に持っているものを彼女に差し出した。
彼女は「あぁ」と言い申し訳なさそうに微笑んだ。
「ありがとう、でもごめんね?私、チョコ苦手なんだ」
2月14日。
僕は家で、ハートの包み紙を乱暴にやぶき捨て、ハートの形をしたチョコレートを泣きながら食べた。
ありがとう、ごめんね