天音

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8/4/2024, 11:38:11 PM

接近。

教室の中での動きっていうのは、意外と目立つものだ。
何気なく誰かが見てるかもしれないし、言ってしまえば
あれはただの狭い箱ですから。

あれ。じゃあ私は一体どうして、友達でもない彼に
こうして突然話しかけているんだろう。


そんなことをぼんやり考えながら、じっと見つめる。
すると、あの子が私に気づいて顔を上げた。
疑問を含んだ沈黙が「気まずい」という不快感に変わる
前に口を開く。ここら辺の加減は手慣れたものだった。

「私さ、」

人もまばらになった放課後の教室は遠くの音が微かに
聞こえるだけで、それが会話を浮き彫りにしてくれた。

「このバッグが好きなんだよね。ほら、これ。そもそもにゃんこが好きだから、可愛くて気に入ってるの。」

相手が無言で頷いたのを確認。

「で、見て。この子!・・・絶ッ妙にムカつく顔してない?でも不思議とさ、だんだん愛着湧いてくるんだよね」

ふっ、と彼の顔が緩んだ。はにかみながら別のにゃんこを指差して、こいつも面白い顔してる、と呟く。


やった。


私が話しかけているのは、同じクラスの男子だった。
いちばんのお気に入り。恋愛感情でも親近感でも推しに向ける愛情でもない。でもたまらなく大好きなのです。

ただただ、彼の言動ほとんど全てが私のツボだった。

つまり。私は彼のことをもっと知りたいし、話したい。
どんなにくだらないことでも隙を見て話しかけるようにしていた。1日に最低一回。できなくても挨拶は絶対。



「単純接触効果」って言葉が嫌いです。

興味がなかった相手でも、繰り返し何回も会い続けると
自然と相手に好意を持つようになる。簡単に言えば、
そういう心理効果らしい。

ふざけるんじゃない。

相手に話しかけるタイミング。反応しやすい話題。
くだらないことでも話したいんだ、!ってテンションを自分がもつこと。そういう、私が無意識のうちにでも
頑張ってる全部を「単純接触効果」なんて一言で片付けられたら、それはそれでちょっと癪に触るかも。

でもね、効果は認めてる。
それが本当に自分が話したいことかはどうでもいいね。
くだらないことでも、とりあえず話して相手に投げて
みると、予想外の盛り上がり方をする。

些細なことでも少し大袈裟に感情をこめて話すと、
本当に心動かされた気がして、いつの間にか本気で話している。それを見て、相手が楽しそうに笑ってくれる。


とりあえず始めてみることが大事なのです。


#34 つまらないことでも

7/21/2024, 2:09:56 AM

うつくしいこころのほし。

#33 kyouno theme = “ ▙▚ の ▛▝▟ ”
   print(kyouno theme)
   NameError : name “kyouno theme” is not defined

  import datetime
d_today = datetime.date.today()
  t_now = datetime.time.today()
t_update = datetime.time(19, 0, 0, 0)

if d_today = 2024-07-21 and t_now < t_update :
print(“秘密だよ”)
  else :
   print(“この情報はプライバシー保護の観点から
      作者によって削除された可能性があります”)

7/16/2024, 6:16:26 AM

はい、私。
好きなものは最後まで取っておく派です。

余韻。後味。残り香。そういうものって何気に大事だな
って個人的には思っていて。

会話はめちゃくちゃ楽しい盛り上がり、ピークをほんの少し過ぎたくらいで切り上げましょう。

文を書くときは、読み手の心に爪痕をつけられる締めの一文を考えましょう。

スピーチは長すぎると結局なにが言いたいか分からなくなるので、手短にまとめましょう。

こんなうざったいアドバイスが、私が今まで得てきた
教訓だったりします。


友達とリアルタイムでLINEで話す喜び。
わかる、わかるよ。けど、なんとなく続けてた会話が
不意に盛り上がったら、それ以上は欲張らずに中断するかな。少しでもダレた気配を感じたら引く。

学校でクラスの子に話したいことが幾つもあったって、一回に話すのは1個か2個に留めておく。話題の掘り下げができないし、タスク消化に夢中になって、事務的な
インタビューか身勝手なお喋りになりがちだから。

相手を長く拘束するのは得策じゃない。
何回も話しかければいいわけだし。


と、ここまで偉そうに終わり方について語ってきた
この文章の締め方が、分かんなくなっちゃいました。

もう何でもいいや。唐突だって文脈です。
アディオス。


#32 終わりにしよう

7/9/2024, 10:54:42 PM

誰かのために「自分」をつくって演じている。

でもそれって「求められるキャラを」だとか、
「期待に応えたい」とかそういうものではないんです。
だって、ほら。辛そうに見える?

何でもないよ、私自身の興味に従っているだけ。
笑いや明るさのキッカケになるような言葉を投げられるなら、それはきっと素晴らしくて、打算的というよりも
ただ単純に私がそうしたいのだ。

相手のことを知りたいって思う時、私はその子のことが既に好き。私の「大切さん」たちが楽しく笑って幸せでいてくれたら、私も嬉しい。

それ以上の説明がいるでしょうか。

あと、気分が良くなると人はいっぱい喋ることもあるし、いろーんな面を見せてくれる。

それがとてつもなく面白いから、私は接する人の数だけ自分をもつ。嘘をついてるわけでも、無理に合わせているわけでもない。演じるという自然状態。
つまりそれが、


#31 私の当たり前

7/8/2024, 9:06:00 AM

短冊は裏表を使って、ふたつ願い事を書いた。

今年の7月7日は日曜日だったから、と一日遅れで
配られたそれ。「うちの生徒会もテキトーだな」なんて
ぼやきながらも、結局みんなちゃんと書いている。

受験生として進路関係のことが多くなるかと思いきや、
「それじゃ他と被ってつまんないから」と、あれこれと並んだ言葉の数々が愛おしいですね。
本当に、さみしい。

7月だという自覚は、終わりまでの時間をひしひしと
感じさせる。

だからかもしれない、あんなことを書いたのは。


 ○「あの子」がいっぱい笑って卒業できますように



#30 七夕

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