大人になっても夢をみたい。
既に子どもの時のような何にでもなれる無敵感はないけれど
今のままでは手が届かない場所に手を伸ばしたい
大人になって時間は減ったけれど
僕の夢を否定する人はいなくなった
現実を見ろと理性は言うけれど
僕の心は夢を追いかけたい
「夢見る心」
【届かぬ想い】
『君センスあるね』
「...あざす」
サックスバカの先輩に一目惚れして猛アタック中の俺。帰りのバス待ちで気になって話しかけたら一生サックスの話をされた。今もバス待ちの時はずっと話聞いてる。好きな人に熱心に話されたら興味を持ってしまい、吹奏楽部に入った初日の話。
『いやほんとに。初日でここまでできてたら上々だよ』
「先輩のうんちくを毎日聞いてますからね。頭に入ってはいました」
好きな人に褒められると気分が良い
『知識だけでどうにかなるもんじゃないよ。是非サックスに来て欲しいな』
「一応第一はサックスの予定です。」
『おぉ!それは嬉しい。私の元でビシバシ鍛えてあげる』
「はは...お手柔らかに...」
『そろそろ時間だね。他の楽器も見てきてね。』
『ありがとうございました』
なんか顔が熱いし赤面してる気がする。恥ずかしいので足早に教室を出ようとすると
♪♪〜〜♪♪〜〜♪
先輩がサックスを吹いた。
その力強いのに優しい音がなる方に視線を向けると
可愛らしい見た目の先輩の凛とした表情に魅力されてしまった
「先輩...好きです」
丁度音が止んだ。と同時血の気が引いた。思わず吐露してしまった
『君もか!』
先輩が勢い良く近づいてきた。頭が真っ白になって何も考えられない
『やっぱり君はセンスが良い!やっぱりサックスかっこいいよな!今の部分の課題曲のソロパートで...』
「あ...ほんとにかっこよかったです」
今ので無理なら無理かもしれない
【見つめられると】
「そんなに見つめちゃいや〜ん!」
『うっざ、お前歯に青のりついてんぞ』
「え、嘘。あぶなー見つけたのがあんたで助かったわ」
『俺の事なんだと思ってんだ』
『え〜毎日一緒に帰ってるし?学校でもついて来るし?私のファン?』
「同じ高校で同じ部活、同じ委員会で帰り道もほとんど一緒だから仕方ないだろ。」
『いや〜不思議なこともありますな〜』
「変な口調やめろよな」
そんなこんなでいつも通りの帰り道だったが…
〜〜〜〈愛してるゲームをしないと出れない部屋〉〜〜〜
『なんだここ。』
気付いたらここにいた。
『扉は開かねぇし、俺らどうやって入ったんだ?』
『え〜っと?愛してるゲームでどちらかがドキドキしたら開くよ』
「...悪趣味な」
『ほんとになー。ま、適当に終わらせよーぜ』
「な...!ちょっと待っ」
『愛してる』
ガチャ
『あれ、開いた。ってことは』
普段から恥ずかし気を感じないこいつが下向いてモジモジしてやがる
『...おーい、大丈夫か?』
「...しい」
『ん?なんて』
「そんなに見つめられると恥ずかしい」
『わりぃ、普段お前から感じない恥じらいがあったから物珍しさについ』
「わたしは珍獣か!」
今日の帰り道、こいつはずっと俺の事見てきた
【ないものねだり】
「ねぇ、自分が持ってないものって欲しくなるよね」
『どうしたんだよ急に』
「もう手に入れられないものだと余計にさ」
『もしかして...』
「もっと早くにすれば良かったって後悔だけが残るよね」
『また推しグッズ買うの渋ったのか!』
「はは...」 すぐ手の届く所にいるのに
『だから今日1日感傷的だったのか。〇〇の推し人気だもんな』
「本当に後悔してる」私の事見て、覚えてくれてるのに
『辛いよな、それじゃ...』ピロリン
『わりぃ、彼女委員会の仕事終わったぽいから先帰るわ』
「うんじゃあね」 10年以上の幼馴染ってだけで
『また話聞かせてな!』
「あんまり長話すると彼女さんに怒られるよ」心は私に向いてないの
『俺とお前は親友だからな!そういう感じじゃないだろ笑』
「はは...」あぁ、彼の心が欲しい
【好きじゃないのに】
「私これ好きじゃない...」
『じゃあ勝手に取って食うなよアホ』
目の前に座ってる幼馴染は俺の好物のエビマヨを取った挙句、好きじゃないと言ってきて思わずアホが出てしまった。
『大体、昔からマヨネーズ好きじゃないだろ。分かってるのになんで食べたんだ?』
「え〜?だって、〇〇君すっごく美味しそうにエビマヨ食べるから私もいけると思って...」
『好き嫌い見直すのはいいが、俺の好物を減らした罪は重いぞ』
「てへっ。じゃあ、今度作ってきてあげるね〜」
『...お前エビマヨ好きじゃないだろ。無理に作らなくても...』
「これから好きになるの!君の好きな物は私も好きになりたいし!」
『お前...そういう所だそ』
「なにが?!」
俺はこいつの事が好きじゃない...そう思わないと勘違いしてしまいそうだ