ヨルガオ(短編小説)

Open App
7/10/2023, 11:23:34 AM

……あ、起きた?

おはよう。

ちょっとちょっと!暴れないで…。

落ち着いて聞いて…。

ここは病院。貴方は記憶を無くしてるの。

大丈夫だから……。

不安になるのもわかる。怖くなるのもわかる。

だから今は、私のことを信じて欲しい。

………ありがとう。

私たちって付き合ってるの。

驚くよね。ふふ。私もびっくりしたわ。

………え?

…ああ……

…………私も…なの。記憶が無いの。


ー目が覚めるとー

7/9/2023, 10:40:27 AM

当たり前ってなんだろう。

「普通と変わっていない事」…だって。

それじゃあ普通ってなんだろう。

「どこにでもあって珍しくない物」……か。

それじゃあ私は普通でも当たり前でもないんだ。

だって人間だから。

そもそも、人間にとっての当たり前を聞いても

誰も正解を言えない。そんなものはないから。

誰にでも当てはまる共通点なんて

人間ってことだけでしょ。

身体の大きさ、体重、構造も違う。

有る人、無い人、多い人、少ない人。それぞれ違う。

だから、無理に周りに合わせる必要なんてない。

自分だけの普通、当たり前を作ればいい。

それに文句を言う立場の人はいないんだから。


ー私の当たり前ー

7/8/2023, 3:06:41 PM

街の明かりは

私にとってのスポットライト。

ポツポツと光る明かりの下を

ステップを踏みながら軽やかに踊るの。

観客は誰もいない。

私だけの私の為のダンス。

その瞬間だけは、本当の私でいられるの。

失敗しても大丈夫。

また新しく踏み直せばいい。

恥ずかしくても大丈夫。

どんな事をしても、今だけは私が主役なんだから。


ー街の明かりー

7/7/2023, 10:28:38 AM

一年に一度。

私と彼が会える日。

カササギの橋を歩いて、天の川を渡るの。

カササギは死んだ者たちの亡霊。

みーんな、私たちのために死んだ。

私たちの再会の為だけに

カササギになって橋を作ってくれる。

それが本当に嬉しくて、楽しくて。

いつも渡る時は、

カササギの頭を踏むの。

私の為にありがとうって想いを込めてね…。

(めちゃ捏造です。織姫はもっと優しいはず…)


ー七夕ー

7/6/2023, 10:56:05 AM

あの時、めっちゃ怖かったよ〜。

ほら!あの時だって!

確か…あの日は雨が降ってたな。

けど室内だったから濡れる心配は無かったなw

俺は白い部屋に居たけど…お前は?

なんであんな服着てたんだよ。

全身黒いし…あんな服はお前には似合わない。

んで、なんかめっちゃ眠たくなる話聞かされた。

木琴…?みたいな音も聞こえてたな。

なんだったんだ、あれ。

そうそう。怖かったのはこの後だよ。

台に乗せられたかと思えば、めっちゃ熱くなって…

めっちゃめっっっちゃ熱くて、

俺の身体、骨だけになったんだぜ?

それみてお前、泣いてんのw 面白かったよ………。


ー友達の思い出ー

Next