「あれがデネブ。一等星なだけあってやっぱりわかりやすいね」
「で、デネブの下に光ってるのがアルビレオ」
「その二つと他の星を十字架に繋いだら……」
「ほら、はくちょう座の出来上がり」
『本当だ…凄いね』
「そんな…まだまだだよ」
『………だね』
「ん?」
『星が…綺麗だね…』
「………」
「本当に綺麗だよね。カシオペヤ座とか夏の大三角とか……。一つ一つがキラキラしてて綺麗だよね」
『………』
『そっか…やっぱり私なんて…』
「なんか言った?」
『ううん…何でも無いよ』
ー星空ー
朝起きて、ご飯を食べ、仕事をして、布団に潜る。
朝起きて、ご飯を食べ、仕事をして、布団に潜る。
起きて、食って、働いて、眠る。
人間はこれを毎日している。
正直つまらない。
人生は一度っきりだ。もっと冒険しても良くないか?
…とか言いつつも、俺は今パソコンの前に居る。
人間って結局、頭の中では考え放題だけど
行動に移そうとは思わないもんだな。
そりゃそうだ。
本当に正しい行動がわからないんだから。
人間は間違えることを1番嫌う。
それが正しいのかも知れないのに。
俺たち人間には、そんな真相なんて分かりっこない。
ー神様だけが知っているー
この道をまっすぐ。
そしてここを右。次は左。
またまっすぐ進む。
走って、また走って。
君がどれだけ逃げても、僕は追いかける。
喧嘩別れなんてごめんだからね。
あ、君が右に曲がったのが見えた。
そっちは行き止まりだ。やっと追いついた。
この道の先に君がいる。ここを曲がったら君がいる。
そっか…。わざと行き止まりに走ったんだね。
やっと僕に心を開いてくれたのかな?
『はぁ…はぁ…』
『こ、来ないで…。ス、ストーカー!!!』
今更叫んでも遅いよ。
ーこの道の先にー
僕は小さい頃から守らなければいけない事があった。
それは
【日差しには絶対に当たらない】事だ。
理由は知らないけど、不思議に思った。
だって、雨の日に村の子に聞いたら
「日差しはとってもあったかくて、優しいんだよ」
と、言われたのに…。
日差しは太陽っていう星の光らしい。
そういえば、その太陽って言うものも見た事無いな。
どんなものなんだろう…。見てみたい…。
僕はカーテンを開けた。
あぁ……。あれが太陽で、これが日差しなんだ…。
話に聞いてた通りだ…。
あったかい…な……。
日差しに包まれながら、
ヴァンパイアの子供は灰になった。
ー日差しー
白い翼に、頭にある輪っか。
私は天使になった。
この身体なら何でもできる。
空だって飛べる。前の身体とは大違い。
早速彼に会いに行こう。
やっと会え…る………。
……。
…あの女の子….
2人とも、楽しそう…。
貴方にだって…好きな人ぐらい出来るよね…。
そっか……。
私じゃなかったか。
ー窓越しに見えるのはー