「急に暑くなったな」
『……そうだね』
「…お前、半袖にしないんか?」
『あ、……。うん。まだ新しい半袖買ってなくて』
「ふーん…。あ、俺こっちだから。またな」
『……うん。じゃあね……』
………。
この時間がずっと続けばいいのに。
〈はぁ?半袖が欲しい?何言ってんだよ〉
『…最近暑くなってきて…』
〈関係ねーよ。金の無駄。それにそれもバレるだろ〉
『………で、でも』
〈口答えすんじゃねーよ〉
『痛……』
〈うるせぇ、黙れ〉
『〜〜〜〜〜!』
痛い。
苦しい。
………。
またねって言ったら、よか…
ー誰にも言えない秘密ー
「……え」
家に着いた俺は、思わず目を疑った
誰もいないはずのリビングに灯りが灯っていたからだ
泥棒か……?
恐る恐る玄関の扉を開けた瞬間
《おかえりー!!!!!》
勢いよく娘が飛びついてきた。
「うわぁぁ!!!!」
驚いた俺は尻餅をついた
「え……何で……」
〈おかえり、あなた〉
「………ただいま……」
久しぶりに妻と娘に会えた。
ああ…リビングが狭くなったな……。
………。
2人が居ないと…寂しいな。
ー狭い部屋ー
(前回と繋がってます)
「え〜本当かな〜??」
『本当だってば〜!』
『……』
『そう言えばさ、今って女の子同士の恋愛も当たり前になりつつあるよね。…Bは……どう思ってる?』
「私?…そうだなぁ〜…」
「別に、全然ありだと思うよ。好きになったのが同じ性別の人なだけであっただけなんだから」
「恋愛って人それぞれだもん」
『そ、そうだよね!!!私もそう思…………」
「あ、でも〜」
「私は普通に男の子と恋愛するかな〜」
『……え』
「そういう恋愛もいいとは思うけど、私には縁が無いな〜」
ー失恋ー
「ねえねえ、Aって好きな人いる?」
『…え〜。急に何よ〜』
「なんとなく気になっただけ!…で?いるの?」
『ん〜…今はいないよ』
「え〜本当かな〜??」
『本当だってば〜!』
正直…言いたい。
私は目の前にいる貴方が好きって。
でも、口に出したらきっと私は拒否される。
別に、同じ性別の人を好きになるのはいい事だ。
ただそれが当たり前になっていない人がいるだけで。
ー正直ー
癖っ毛の私にとってこの時期は憂鬱では無い
確かにジメジメして髪がおかしくなるけど…
でもそんなの関係ないの。
「あ、今日めっちゃ髪くるくるしてるなw」
『もう本当に嫌になるよ』
「でもこういう髪もお前には似合うよな」
「俺好きだわ」
『あっそ』
貴方のその言葉を聴けるのだから。
ー梅雨ー