ななしのごんべい

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2/22/2024, 2:20:34 PM

太陽みたいに笑ってる。

仲のよくないクラスメートとペアワークをすることになっても。




「本当にすごいよ」
「え、何が?」
「なんでも」
なんだよ、言えよ〜と表情で語る彼をあえて無視して私は机に向かう。
彼はなぜ、ずっと笑顔でいられるのだろうか。
特別仲が良いわけではないのに、友達のように接することができるのは?何か特殊な訓練を受けてきたのだろうか。考えてもわからない。彼と私は考え方は全く違うんだろうな、と思いながら問題を解き進める。
「問一って………………」
間違ってない?なんて正直に言えず、語尾を濁してしまった。

「あ!なんか違う、教えてくれてありがとう」
にっこり笑う彼。眩しい。
私は彼みたいになりたい。
彼は私と対極にいるような人だから。
人に不快感を与えていないか。嫌われないか。うざがられないか。
自分の発する言葉一つ一つを気にしてしまう自分が情けない。

反対に、彼は言いたいことははっきり言うし、なぜか言ったことは人を不快にさせない。
羨ましい。
太陽みたいに笑いたい。

2/14/2024, 12:29:45 PM


渡す前に何も計画しなかったのが間違いだった。


考えなかったわけじゃない。きちんと検索した。
『生チョコの作り方』『バレンタインの渡し方』『お菓子の意味』
気がつくと検索履歴がいっぱいになっていて結局何も計画できず、いや、する勇気が出ずに今日が来てしまっていた。

そうだ、次からは計画を立てよう。
……いや違う。次からは、というか今から、「計画を実行する勇気」を持たなければいけない。私に今、1番足りていないものは勇気だ。

このまま終わるな、片想い。

2/7/2024, 2:37:28 PM

「どこにも書けないこと」

・過敏性腸症候群に似ている症状を持っている

学校での食事はストレスがかかります。たくさん食べると「お腹が痛くなるのではないか」と不安になりたくさん食べられません。周りに人がいることがストレスになり腹痛を引き起こしてしまいます。だから私は、いつも先生に席を1番後ろにしてもらっています。私の症状を受け入れてくださりありがとうございます。


カミングアウトした友人へ。私の症状を受け入れてくれてありがとう。中学の頃は、嫌われるんじゃないかと不安で怖くて、周りの人を信じられなくて家族以外には誰にも言えませんでした。初めて言う時、怖くて仕方なかったけど〇〇なら大丈夫だ、と思えました。そう思わせてくれてありがとう。知った後からも、心配してくれたり配慮してくれたり本当にお世話になっています。感謝しかないです。これからも友達でいてほしいよ、大好き


過敏性胃腸症候群だけじゃない話になりますが、皆なにかしら抱えて生きているし、かといってその重さやそれについての過去が同じわけではありません。それを経験してるわけでもない。だからお互いに理解するのは難しいと感じます。理解していないからこそ、「たいした症状じゃないでしょ」と思ってしまう時もあると思います。しかし本人は苦しい思いをしています。他の人の痛みは分からないけれど、せめて寄り添うことのできる人でありたいです。



今回はこんな人もいるんだよ〜ということを知ってもらいたいな、という気持ちがあり書かせていただきました。長文失礼しました。しんどい思いをする人が減りますように。


2/4/2024, 8:30:17 AM

「1000年先も恋人でいようね」
何言ってるの、と内心思いながら、私は
「もちろんだよ!!!」
と大きく頷く。笑顔も忘れない。
ちゃんと目尻は下がっているだろうか。彼の背後の壁のシミを見つめる。
「俺はかわいい優里のことが1番大切だよ〜ずっと大切にするからさ!」
呆れる。私はあなたが1番嫌い。
「え〜?ありがとう、嬉しいな〜!
 絶対浮気しないでよね?」
「するわけないじゃん!ほんと、優里かわいい」
薄暗い室内に、彼の声が響いた。
いまは何時だろう。何月だろう。何年だろう。やりたいことがたくさんあったはずなのに。
なんで、どうして私が。

考えるのをやめなさい。
きっと、考えても何も変わらないだろうから。
「じゃあ俺、外出してくるけど、」
ああ、はいはい、分かってるよ。何回も聞いた。聞き飽きた。ずっと同じ言葉だから一言一句違わずに言えちゃうよ。
「絶対に外には出ないでね。」
がちゃん、と金属の音がして。
私は鉄格子越しに彼を見送った。