ななしのごんべい

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太陽みたいに笑ってる。

仲のよくないクラスメートとペアワークをすることになっても。




「本当にすごいよ」
「え、何が?」
「なんでも」
なんだよ、言えよ〜と表情で語る彼をあえて無視して私は机に向かう。
彼はなぜ、ずっと笑顔でいられるのだろうか。
特別仲が良いわけではないのに、友達のように接することができるのは?何か特殊な訓練を受けてきたのだろうか。考えてもわからない。彼と私は考え方は全く違うんだろうな、と思いながら問題を解き進める。
「問一って………………」
間違ってない?なんて正直に言えず、語尾を濁してしまった。

「あ!なんか違う、教えてくれてありがとう」
にっこり笑う彼。眩しい。
私は彼みたいになりたい。
彼は私と対極にいるような人だから。
人に不快感を与えていないか。嫌われないか。うざがられないか。
自分の発する言葉一つ一つを気にしてしまう自分が情けない。

反対に、彼は言いたいことははっきり言うし、なぜか言ったことは人を不快にさせない。
羨ましい。
太陽みたいに笑いたい。

2/22/2024, 2:20:34 PM