『明日への光』
山に差し込む夕日
夜を告げる月明かり
夜空を埋めつかさん限りの星は今にも降ってきそうで、ひんやりとした風は頬を撫でる。
光は輪になって
輪は循環して、息絶えもなくまわり続ける。
そこに私たちが存在し、光がある。
例えこの世界から人類が消えたとしても明日への光は無情にもこの星をも照らす。
明日への光は、希望でもない。
救いでもない。
ただ、そこにあるべきして有るのだ。
だが、我々の祖先は皆この光に名前をつけた。
神と崇めた。
それは何千年のときをえて紡がれ、そして紡いでいく。
天空を見上げればそこに光があり、道標となる。
私はそんな人になりたい。
『星になる』
小さい頃に夢見たことがある。
数多輝く天を照らす星になりたいと。
母親は一生懸命に生きたらお星様になれるかもねと言った。
だから、私は一生懸命になった。
それでも、いっぱい頑張っても、1番にはなれなかった。
クラスで、1番になったらもらえる星のシールを、私は一度も手にすることができなかった。
私は星からいちばん遠い存在だった。
でも、母親は、私のことを抱きしめ、私はぼろぼろと大粒の涙を流して泣いた。
「お母さん、あの星は、なんて言う星?」
「木星っていうのよ」
「……すごく、輝いてる。綺麗だなぁ……。」
「……木星はね、自分の力で輝いていないのよ。太陽の力を借りて輝いているの。」
「太陽……?」
「そうよ。太陽。
星は、独りで遠く輝いても、届かない時もある。
でも、誰かと一緒になったら時には一番星にだってなれるの。」
「一番星……」
「それに、この宇宙の星は、全ての星が一番星なのよ。ただ、見えないだけなの。
あなたはもう、輝いているわ。私のお星様。。」
お母さん
あの時は、ありがとう
私は、本当にその言葉にどれだけ救われたか分かりません。
お空にいるお母さんへ
聞こえてますか。
私は、今も、誰かの宇宙で輝けているのでしょうか。
『雪原の先へ』
白い吐息に荒い呼吸。
視界は曇り、吹雪で前がよく見えない。
もう感触の無い手に、凍った瞳
この雪原を超えた向こうには何があるのだろう。
手をどれだけ伸ばしても届かず、足は雪に埋もれていき、次第に1歩も動けなくなった。
溢れる涙は雪原に解け、私はとうとう願いを叶えることができなかった。
『君と紡ぐ物語』
「貴方の名前は?」
世界中の人が私を嫌いになって
世界中の人が私を忘れて
そして
私はようやく───
『失われた響き』
ふと、目にに入った公園
草が伸び切り、もう長い間整備されていないようだった。
私は錆び付いたブランコに腰掛け、キィと揺らし、当時の記憶を思い出していた。
「今日帰ったらゲームしようぜー!」
「おう!ルーム作ったらさっさと連絡しろよ!」
聞こえてきた小学生の会話。
あぁ、そういえば、ゲームも昔はローカル通信が主流だった。
何もかもこの端末で完了してしまう時代。
もし、この端末がこの世から消えたら──ふふ、この文も誰にも届かないね。