【奇跡をもう一度】
「ばぁ〜ーー!!!」
目の前に大きく手を広げて飛び出してきた
「うわ!びっくりしたじゃないのー!もー!」
「探した?探した??」
ニコニコと笑いながら自分のことを気にしてくれてたか確認してくる
こういう所も娘の可愛いところだ
「当たり前じゃないー!どこいったんだろって思ったわよー!自慢の娘なんだから!」
笑顔を返す
「それやめてー!」
"自慢の娘"と言うと娘は決まって照れる
その反応が可愛くついいじめてしまう
こんな毎日が続くなんて夢のようだ
時には反抗され
時には驚かされ
予測できないことが起こるがそれのお陰で
本当に毎日が楽しい
「ちょっとー弁当忘れてるわよー」
「んー!」
「ちょっと食べながら行かないのー!意地汚いでしょー」
「分かってるー!」
ほんとにいつになってもバタバタしてるのは変わらない
忙しない毎日だ
「集中豪雨による土砂災害の影響で近隣の家が呑み込まれーーー」
「ねぇ、ちょっと目を覚ましてよ、、なんで、、」
私が買い出しに出ているタイミングだった
家は土砂で潰されていた。
娘は2階の自室にいた。
葬式時ーーー
「気の毒ですね、本当に。まだおわかくあられて、」
「これだから天災は困るわよね。」
周りの話し声が聞こえてくる
「もう一度笑って欲しい、お願い」
それからは恙無く式は終わり
私は娘の遺骨と潰された家の前で立ちすくんでいた。
「ばァー!」
「ねぇ?探した?」
え?
「私の事、探してくれた?」
「もちろんよ…ずっとさがしてる。でも見つからないの…何処にも……」
顔が曇る
「自慢の娘ーとかいつもの言わないの?」
「、あっ、もちろんいつまでも自慢の娘よ」
涙を抑えながら笑顔を返した
すると娘が近くに来て頬を触った
「泣きたい時にはないて。
気持ちを抑えないで。
そして
今までありがとう。私の自慢のお母さん。」
目の前が真っ白になる。
あっ!!
起きると目の前には遺骨置いてある机が日の光を浴びていた
【Maybe tomorrow】
―きっと明日も―
きっと明日も
変わらず辛い
きっと明日も
夜が来る
変わらない毎日
変わらない苦しみ
どれだけ頑張っても結果がでず
周りの幸せそうな顔を見ると辛くなる
「模試A判定だった!」
「最近テストでかなり良い点が取れる!」
「全教科合計が二桁上がった!」
私の手元を見ても変わらない数字
どうしてだろう、こんなに頑張ったのに…
私どこかで間違えたのかな…
どこに向かって進んでるんだろう…
辛い…しんどい…
やめたいよ、こんなこと…
でも諦めないで
そう君が言った
変わらない日なんてない
空に浮かぶ真っ白な雲が
前に進み続けているように
君が努力する限り
明日は変わり続けてる
一見変わってないように見えても
それは
君がより速く走るために
助走をつけているんだよ
だから辛い顔をしないで。
本番にいいスタートダッシュをきれるよう
いつだって前に進み続けよう。
この青い空の元
僕達の上空を駆ける雲を追って
明日も僕らは進み続ける。
【Maybe tomorrow】
―きっと明日も―
きっと明日も
変わらず辛い
きっと明日も
夜が来る
変わらない毎日
変わらない苦しみ
どれだけ頑張っても結果がでず
周りの幸せそうな顔を見ると辛くなる
「模試A判定だった!」
「最近テストでかなり良い点が取れる!」
「全教科合計が二桁上がった!」
私の手元を見ても変わらない数字
どうしてだろう、こんなに頑張ったのに…
私どこかで間違えたのかな…
どこに向かって進んでるんだろう…
辛い…しんどい…
やめたいよ、こんなこと…
でも諦めないで
そう君が言った
変わらない日なんてない
空に浮かぶ真っ白な雲が
前に進み続けているように
君が努力する限り
明日は変わり続けてる
一見変わってないように見えても
それは
君がより速く走るために
助走をつけているんだよ
だから辛い顔をしないで。
本番にいいスタートダッシュをきれるよう
いつだって前に進み続けよう。
この青い空の元
明日も僕らは進み続ける。
【時よ止まれ】
時よ止まれ
もし止まってくれたらどれだけ嬉しいか。
誰だってこういうことを考えたことがあるのではないだろうか。
遅刻しそう!とかテスト時間が足りない!とか自分だけの世界を楽しみたい!とか
こういう時空系の話を考えると、別のことも考えちゃう。
例えば、なぜ時間はループしないのか。
なんてこととか。
私達はビデオを撮ったり録音したり等する。
それを後で再生してそれを何回もループさせることもできる。
機械的にそれができるのだったら、実際にこの今いる時間がループするようなことがあってもおかしくない。
でもループしているように思えない。
なんでだろう?
――――――――――――――――
【追記作品】お題同じ
懐妊おめでとうございます。
お身体に気をつけて。
診断を終え家に帰る
「あなた、やっとできた初めての子よ。
この子は特別。名前は何にしようかしら?」
「それを考えるのはまだ早いぞ。
懐妊したばかりじゃないか」
「そうね。でも待ち切れないの。」
「男なら俺の名前から、女の子ならお前の名前から一文字取ろう。俺達の子どもの証。」
「それは良いわね。待ちきれないわ。」
もっと力んでくださいー!!はい!!吸って〜!!
吐いて〜!!もう少しですよ〜!はい吸ってー!!
オギャーーーーー
産まれましたーーー!!
急いで洗って〜ー
この子かなり身体が小さいわね。
それに呼吸もしづらそう。
ちょっと検査してみましょ
遠ざかる我がこの声
力が入らないこの身は上手く動かせない
「わ、私の赤ん坊は…?」
ピピッピピッピピッピピッ
「すみません、この赤子は体も小さく検査をしたところ必要な器官が足りてなかったり、欠陥が見つかりました。生き延びさせる為にはこの子に緊急手術が必要です。
しかし、体も小さく、まだ体力のないこの赤子の体をメスで切り開いたり、人工的な器官を埋め込むのは体にかなりの負担がかかります。
それでも一緒にいられる時間は増えると思います。どうなさいますか?」
「お願い…します…」
「あぁ……お、俺からもよろしくお願いします!!!」
もう私が力むのをやめたのにもかかわらず、
夫は私の手を強く握り続ける。
神様、どうか…どうか…我が子をお救いください。
あなたもそう願っているのね。
急いでー、そこ、次ここ繋ぎながらこっち埋めるから
そこ開いといて―――――
手術中のランプが消える
医者が中から赤子を抱いてでてきた
「抱いてみますか?」
「はい…」
初めて抱き上げた。
縫われた跡がる痛々しい体。
辛かったね。痛かったね…
偉いね、頑張って………
「あの、手術は成功したということですか…?」
「成功しました…が、応急処置のような手術となりました。この子にはこれが限界です。
あと、持って1時間です……」
溜まっていた涙が溢れる……
「ごめんね…ごめんね……
ちゃんとした体に産んであげられなくて…
ママごめんね……
何も与えてあげられなくてごめんね……
私達の初めての子…愛おしい我が子……」
時間が刻々と迫る
消えゆく時間とともに、
我が子の鳴き声も落ち着き始めた
どうか…神様。
この時間を1秒でも長く止めてください。
どうか…どうか…
まだ、この子の温もりを、奪わないでください。
【花畑】
私は数ヶ月前に事故にあった。
車との接触事故だったらしいのだが
頭を打った衝撃で何も覚えていない。
その時自分が何をしようとしていたのかも覚えてない
気づいたときには病室にいた。
病室には病院側の配慮か、綺麗な花が飾られており
その香りが私の心を落ち着かせていた。
記憶喪失の件は
幸い箸の持ち方、ペンの使い方など日常習慣に関わるものについては記憶があり、支障はない。
自分については大学生初めくらいまでしか思い出せない
面会ですよ。看護婦から声がかかる。
病院生活初の顔合わせだ。
母の"元気そうで良かった"から話は始まる
「あの、俺って仕事何してた?」
「弁護士よ」
「そうか、俺って弁護士なんだ…まったく法律なんて思い出せないなぁ…困った」
「いいのよ。きっと思い出せるわ」
「なぁ、俺って妻とか子どもとか、家族っているのかな?」
すると一瞬で相手の顔が曇る。
相手がおらず、貴方は彼女いない歴=年齢よ。というのを苦く思っているのだろうか
まぁ、居るとしても会いに来ないのは少し不自然でもある。
「あのね…会わせたい人がいるの。いいかしら?呼んでも」
いきなり人に合わせたいなんて言葉が返ってくるとは予想もしていなかった。
なんだ、結婚する相手がいないから記憶がない内に勝手に押し付けようとでもしてるのか?笑
「入ってきてください…」
相手が扉から顔を見せる
その瞬間だった
「妻は!!私の妻は生きてますか!!」
いきなり何かの衝撃で言葉を発した。
自分でもびっくりした。
「娘を…覚えているのですか…!!」
顔を見た瞬間、全てが蘇ってきた。
そうだ、俺はあの日、妻の危篤の知らせに急ぎ病院に向かっていた途中だったのだ。
まさかそんな自分が交通事故に遭うなんて思ってもいなかったが
手に持っていたのは紛れもないこの病室に飾られている花だ。
妻と2人で建てた家に初めて鉢植えを設置し、
花を育てたときの思い出だ。
「ねぇ、見て。
小さな花畑があるわ」
鉢植えに咲く花を見て妻が微笑む。
それにつられ自分も嬉しくなったのを覚えている。
嬉しくてつい親戚に沢山話したんだっけな。
幸せだった。
それ以降は毎年その花を植えた。
思い出の花だ。
だからだろうか、こんなに心が落ち着いたのは。
「覚えてくれていてありがとう…」
溢れる涙をハンカチで押さえながらその男は言った
「娘は…あなたが交通事故に遭ったその3時間後に身罷っていきました…
自分の死に際に夫がいないのを悲しく思わないように真実を伝えようかと思ったが、夫が死にそうな報告を聞いて安らかに眠ることはできないだろうと思い
『花畑から花を摘んできているから、もう少し待っててね』
と、伝えました。
娘は…
『まぁ、どんな花束が来るのかしら』
って………微笑みながら…………」
顔をくしゃくしゃにしながら泣く男を前に
自分も耐えられず涙が溢れる。
何もできなかった無力感が自分を責め立てた
そんな気持ちを抑えるように、花の香りがましてゆく。