【星に願って】
「まじ失敗したわ〜」
「どしたん?」
「いやプール授業がある高校選べば良かったなーって今更ながら思うんよ」
「お前泳ぐの好きだったんだ?」
「はぁー?ちげーし」
「あ?んじゃなんだよ分からんわ」
「お前男なのにわかんねーの?水着姿が見れる貴重な瞬間だぞ??」
「そんなの知るか!てか見たいなら海にでも行けばいいだろ」
「チッチッチ~JKの良さがわかってないな~…」
「お前がその内ニュースに流れてきそうで怖いわ」
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こんな他愛もない会話が好きなんだ。
けどそろそろ言わなくちゃだよね
向こうは気づいてないかもしれないけど
神様どうか
僕の願いを聞いてください。
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「あんたまた散髪行くの?」
「うん。少し伸びたから切りたいんだよね」
「へーでもそんなに短くしなくったっていいでしょ?」
「邪魔にしかならないからいいんだってば」
「はいはい。それじゃあ帰りの時間分かったら連絡してね」
「うん」
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誰よりも傍にいたいから
まだ言いたくないなぁ…
きっと知ってしまったら
君は変わってしまうよね
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「――………」
「ごめん」
「はぁ?」
っ……やっぱり…駄目…
「何謝ってんだよ?
お前はお前だろ?
性別なんて関係ねーし笑
そんな事より今食堂でカレーパン売ってるらしくてさ!
まじ腹減ったから一緒に行かね?
数量限定だから急げー!」
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そうだった
こんな君だから好きなんだ
【君の背中】
私が恋した男の子は、13歳の時にこの世を去りました。
いきなり過ぎた出来事で、初めは名前が聞こえませんでした。
「残念なお知らせです。先週--~--さんがこの世を―…」
本当にその名前の所だけが聞こえなかったのです。
小学生の頃、私はいつ間にか好きになってあなたをずっと見ていました。
私は恥ずかしがり屋で、告白なんて出来ませんでした。
2人きりの時間なんて沢山あったのにも関わらず。
勇気が出てからでいいよね?
そんな甘い考えは駄目だったのです。
こんな事になるのだったら、私が預けられる人になれれば良かったのに――
立ち直るには3年が必要でした。
そして又、私は恋をしました。
けれど、又私は見ています。
君の背中を見ていることしか出来ないのです。
私なんかよりもいい人がきっと居ると、傍にいることしか出来ずにいるのです。
また私が後悔しないうちに、その背中を誰かに預けてやってください。
【誰も知らない秘密】
~それでも私は信じるしかない~
「ねぇ、あの子まじで愛想ないよね」
「それな?数字ばっか信じて何になる?って話しよね」
「ね〜」
女子二人が会話を弾ませている。
見ている方向には同じクラスの女の子がいた。
丸い形の黒縁メガネをかけて、髪の毛を後ろでひとつに括っている、見た目は至って普通の女の子だ。
だが、いつも確率に則った話しかしない。
言わば数字のみしか信じない女の子
他の女子から見ても男子から見ても、愛想がないように見えるのは仕方がないと思う
が、僕の場合は、自分は数字しか信じない。という強い信念を持った己のある素敵な子だと、そう感じた。
そんなある時、教室の片隅で昼食を取る彼女の姿が目に入った
「何食べてるの?」
ついそう聞いた
彼女は話しかけられたことに驚いて少し固まっていた
「…あ、最近ドラマで見つけた○○っていう料理を自分で作ってみたんだ。今日はそれを持ってきたの」
今まで話したことが無かったが、あまりに普通すぎる返事が帰ってきて驚いた。
だが考えると、こんな所に数字なんて出てこなくて当たり前だ。
「そうなんだね」
しばらく沈黙が続いた
最初にそれを破ったのは彼女の方だった
「何で話しかけてきたの」
「話しかけたらダメだった?」
「そんなことは無いけど……皆私を避けたがるから」
確かに彼女にわざわざ話しかけに行く人は、誰一人としていなかった。、
「ねぇ、どうして数字しか信じないの?」
相手の箸が止まる
「なんでって…貴方には関係ないでしょ」
「確かにそうだけど、数字しか信じない人なんて誰だって嫌だと思わない?だけど君はあえてそうしている。そこには大きな理由があると思うんだ。」
「そんなこと考えてたんだ。でも、知った所で何にもならないどころか、言いふらしても1円にもならない。
まぁ、私からしたら話されるのは嫌な事だし、人が10分話して嘘をつく確率は1/5だから貴方がここで広めないと言っても信用出来ない」
ついに確率が出てきたか…何だか逆に嬉しかった。
「''それでも信じるしかない''そうでしょ?」
「え…?
どうして……」
「君は優しいから。
人を信用せずには居られないんだ
たとえ何をされたって、この人は違うからって」
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「ごめん、こんなつもりじゃなかったんだ」
この言葉を聞くのは一体何回目だろうか
「ううん、大丈夫。これから気をつけくれればいいから」
「ありがとう。次はしないから」
一人だけでは無い
何人も何十人も…
多くの人に裏切られた
全然大丈夫では無いし、1度やらかした人は信用出来ない…はずなのに……
私はどうしても信じてしまう
信じるしかないから…
そして裏切られては苦しくなって
でも、その痛みはその人を信じた私が全て悪いのだ
初めてであった人に、あなたはどう思うだろうか
この人も私のことを裏切る可能性がある事はわかっている。
だけれどもそれは可能性であってそう出ないこともある。
だから私は人を信じる。
信じてあげなくちゃと思う…
だって最初から人を信じないなんてきっと間違ってる。
そう思うことが違うのかも分からないけど、兎に角本能的にそう思ってしまうのだ。
人を信じられない自分がどうしよもなく嫌だから。
けれど……私は失いすぎてしまった
信じていた人を失いすぎてしまった
それでも信じたいから表では私は数字人間になって、人から避けてもらおう。
本当は避けられるのは嫌だ、でも、会話をしてしまうと信じないではいられない…
だからきっと、私はこの人の事も信じてしまっている
きっと、裏切る人であろうと、話しかけてくれた嬉しさで私は許してしまうのだ。
【静かな夜明け】
人間は時に刺激を求める
平穏な毎日は退屈で嫌いだからだ
趣味をしたりスリルを楽しんだり、恋愛をしたり……
だが、一通り楽しんだら又、元の静かな日々に戻りたくなる。
こんな騒がしいのはいやだ、しんどいと
まるで矛と盾だ
あなたが心から求めるのは
静かな日常か、将又騒がしい日々なのか
【herat to herat】
心に纏わる話ということで、"裏切り"についてこの場を借りてお話致します。
どうか相手を思いやれる言葉を使って欲しいと
今日の話から学んで欲しいと思います。
皆様、もし誰かがあなたに対して不快になる言葉を言った若しくはしたとします。
それつにいて謝罪された時、大抵は許しますか?許しませんか?
些細な事も含めて考えてみてください。
私は大抵許す派です。
起きてしまったことは仕方の無いことなので、その後謝罪をしてくれれば私は許します。
全然いいよ〜と言います。
気まずい雰囲気が続くのは嫌いですからね。
時々、裏切られた!!許さない!!と言ってる人を見ますが、本当に心から許さないと思っているのかなと思うほど"裏切り"というものを理解していませんでした。
私が初めて裏切られたと感じた時は
最初認識することが出来ませんでした。
恐らく、自分の心は酷く動揺していたのでしょう。
大抵の事は許す私なので、その時も謝られら"いいよ"と返すつもりでした。
ですが
「すみません」
面と向かってそう言われた時、私は一体何を思ったのでしょう。
ただ、"いいよ"と言えばいいだけなのに、なんの言葉も出てきませんでした。
その場から黙って逃げることしか、出来なかったのです。
なんで?どうして?相手はこんなにも謝ってくれてるじゃん。どうして"いいよ"が言えないの?
こんな気まずいのが嫌いなのは分かってるんだから早く許してしまえばいいのに。
こう思っているのに何故か頑なに言わない私。
全くを持って思っていることと正反対のことをしている。
一体私はどうしてしまったんだろう。
考えていて気づいたのです。
"この人"だから駄目なんだと。
今までどんな事でもいいよと言えていたのに言えなかったのは、私が彼を信頼しきっていたから
その信頼分裏切られた時の衝撃は激しものでした。
さらに自分は愕然としました。
そもそもその人にこれ程信頼していたんだと言う自分の気持ちに気づいていなかったのです。
だからこそ困惑し、動揺している。
心に穴が空いた気分でした。
つまり"裏切り"という事はたとえした事が些細なことだろうと、相手があなたに対して信頼している分、裏切られのですよ、傷付いてしまうのですよという話です。
例え貴方が相手をなんとも思っていなくとも、相手が自分の気持ちに気づいておらず普段は何ともない態度であろうと、知らず知らず相手は信頼しているかもしれないのだから絶対に悪いことは言わないであげましょうね。
私の経験から言いますと、この空いてしまった穴は、殆どの場合埋まりません。信頼を回復するのはほぼできない事だと思っていてくださいね。