Eclipse-何気ない日常-

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4/30/2025, 3:26:44 PM

【軌跡】

生きた証の軌跡って、残ってるのかな?
誰か、あとから探して追ってくれる人が、
いてくれたりしないかな

よくそんなことを考えていた
だから部屋の至る所に隠し手紙をいくつも置いていた
手紙には伝えたい話を連ね、最後に次の番号を書いて沢山軌跡を見つけてもらおうと思った

この家が崩壊するかも、引越しするかも、なんて事は考えもせず
ただ沢山軌跡になるものを隠しおいた。

本の隙間や、家族写真の裏側に入れて

手紙には―――――

『私のお母さんは、まいにち大変なことをしてます。そんなお母さんのことを誰か知ってください――――――』

『どうして泣いているお母さんを誰も慰めてくれないの?―――――』

呼び慣れない”お母さん”という表現を使って、少し背伸びをして書いた手紙

大きくなった今でも、それは至る所に隠してあります☆。.:*・゜


(実話)

4/29/2025, 4:43:39 PM

【好きになれない、嫌いになれない】

「はぁ、なんでこんなに勉強しなきゃ行けないの??ほんとしんどい……」

そんな毎日を繰り返す
繰り返す………

「はい、○○さん。最高得点ね」

答案用紙を渡される。
そこには94点と赤い文字で書かれていた

「ふふ…これだから嫌いになれないのよね」

そしてまた、さっそく今日もペンを動かす。

4/27/2025, 3:21:38 PM

【ふとした瞬間】

ふとした瞬間
「あ、今自分忙しないな」と気づき
余裕を持って暮らしたいなぁ
と、思う

ふとした瞬間
「暑いけど、こんな夏だから好きだ」
と、思う。

ふとした瞬間
「幸せってなんだろう」
と、友達と居る空間を見て考える。

ふとした瞬間
「あ、今自分生きてる」
と、思う。

ふとした瞬間
「楽しみがあるって素敵だな」
と、思う。

ふとした瞬間
「なにかに挑戦したい」
と、思える。

ふとした瞬間
そこにはいつも何かを考えている自分がいる。

4/24/2025, 2:31:54 PM

【巡り逢い】«明日この文に込められている意味を追記します»

新しい風が吹くこの時期
周りには既に新しい出会いが始まっていた
まるでそれを祝福するかのように花が咲き誇る
薄桃色は風に束ねられ空を舞い
散り散りになって地に広がった
その中に私は懐かしい後ろ姿を見つけた

それはまるで運命のような
残酷な赤い糸
まるでここだけは時間が調和していないかのよう

懐かしい後ろ姿は私の気を早めてしまう
もう二度と私はその手を離したくない
それがどれほど辛いことであったとしても

まるで初めてのように装って近づいたらあなたは失望するかな
それでも目を見て確認したい
私を知っているあなたには本当にもう逢えないの?


あなたのその素振りが私の心を辛くさせる
近づけば近づく程その心は遠く感じ
憎めば憎むほど愛が増える

触れようと思えばいつでも触れることが出来る
けれど、
どれほど手を伸ばしても、掴むことが出来ない

それでも私はあなたの傍に居ることを選んだ
例え知っていることの罪に一生を侵されたとしても


――――――――――――――――
«込めた意味»

タイトル通り、これは長い時を経て、かつて別れた“懐かしい誰か”と再会する物語

【対比としての“新しさ”と“懐かしさ”】

新生活や出会いの春、新しく芽吹くものと、かつての縁が交錯する
周りは「初めて」の出会いだらけなのに、その中で“自分だけが知っている過去の人”を見つける異質さ

ここで『新しい時期』と『過去』、『新しい出会い』と『懐かしい人との再開』が対となっている。
二項対立文

【歪む時間、取り戻せない記憶】
懐かしい人の再登場によって、主人公の中では“時間の調和”が乱れる
(ここでの時間の調和の乱れとは、今に過去があったり、過去に未来があったりと時間の矛盾を指す)

その場にいるのに“過去”ような二人だけの空気感
しかしその人には「主人公との思い出」は残っていない……

【永遠にすれ違う運命】
再会がどれほど嬉しくても、その人が“私”を覚えていない現実がある
「手を離したくない」と思いながら、“本当の自分”を偽ってそばにいるしかない

記憶を失っているその人に、もう“本当の自分”、昔のあなたと時を共にした自分としては二度と会えない
過去を共にした“大切なあなた”としては戻れない――この切ない不変

【込められた哀しみの意味】

「出会いの春」に、一見華やかな“新しさ”の陰に
、忘れられない“過去”や“痛み”がある

愛してやまない人と“もう一度”巡り逢う奇跡、それなのに決して元には戻れない哀しさ
再会の奇跡と同時に、どうしても戻せないことを強調

それでも、その瞬間を大切にしたいという主人公の切ない希望と、報われない愛の強さ

――――――――――――
込めた意味の追記、大変遅くなりすみません。
本来であれば作者として込めた意味は記すべきではないと思いましたが、ここは敢えて書かせていただきました。

感じた物語がどんな物なのか、おそらく読んだ人の数だけあると思います。
ですが、今回あえて直接的な書き方をせず、かなり曖昧に書かせていただいたので、本当にどうしてこんなふうに書いたのかkeyになる意図が読み取れない可能性もあるなと思いました。
その為あなたの創造する物語の助けになるものとなれるようここに追記いたしました。

4/12/2025, 1:08:54 PM

【風景】

「最期にあなたの顔を見れて、私は幸せです。
世界がこんなに綺麗だなんて、誰が想像できたのでしょう
神様どうもありがとう…」

―――――――――――――――――――

昔ある魔法学園に通っている少女がいた。
見た目は可憐で美しく、触れると壊れてしまうのではないかと思うほど柔らかい。

しかし彼女は悩みを持っていた
彼女は盲目だったのだ。
それを理由に周りは彼女を痛ぶっていた。
それでも、彼女は言い返すことをしなかった。
1人耐えて過ごしていた。

ある女の子に出会うまでは。

これはそんな盲目の少女の物語

――――――――――――――――――

私は学園で知り合った女の子とパーティーを組んで魔王退治に挑んでいた。
その女の子は、私が盲目であることをわかった上で優しく接してくれて、時には助けてくれた。
私のヒーローだった。


「あっちゃ〜、こりゃ酷くやられちゃったね笑
蘇生もっ…無駄みたい…」


「お力になれず……ごめんなさい…」


「いいのいいの、っ……
あ〜、楽しかった……本当に人生で1番楽しかったよ」


「私もっ…です。」


「もう長く持たなそうだから、最期に話させてちょうだい…
私、本当はみんなの『英雄』になりたかったの…
魔王を倒して、辛い思いをしている人達のヒーローになりたかった

顔が醜いばかりに散々な毎日でっ…
見返したかったし…こんな私でもすごいことを証明したかった
誰かに役に立てることを示したかった……
でも、……アハハっ
魔王倒すだけで死んじゃったらっ、元も子もないよね笑
誰にも称えられることもなく
誰も私たちが倒したことなんてきっと、
知ることはない…

何事も無かったかのように日々は過ぎ
魔王を命を引き換えに誰かが倒したということすら忘れ去られていく…

どうしてこんなにっ、惨めなんだろうね…
私は本当のヒーローじゃないから、なのかな……

でも、後悔はないの、
もう、惨めな自分なんて思わない…
私にはあなたが居るから……」


堪えようとしても絶えず涙が溢れる
その涙はいつもと違った。
誰かに殴られたり、罵られたりしたあの時の涙とは
違う味がした…

この涙は甘酸っぱく、切なかった…
まるで、こんな世界に未練があるかのような


「私も………あなたに出会えて…幸せでした…
あなたがあの時私を救ってくれなければ、
私は今頃ここにはいませんでした……

私も、最期なので、少し話したいです…」


「なんでも聞くよ」


優しい声だった。いつもそう。
言葉こそは強かったけれど、あたたかい


「実は私………元々は目が見えたんです。」


声は出ていなかったけれど、驚いた気配を感じた。


「私が男じゃないばかりか、それほど強くもなくて、少しのことで親は気に入らない私に暴力を振るいました。
ある日、私が間違えて親のお気に入りだった洋服をダメにしてしまいました

そうしたら、『お前の目もダメにしてやろうか』って、

何も見えない世界は怖かったです。
不便でしたし、何より見えないところから殴られたり蹴られたりするのが怖かったのです…
でも慣れて、1人で生活出来るようになってからは辛くなくなりました。

逆に『こんな世界見えない方がマシだ』ってそう思ってました。
私の見えている世界はくすんで薄汚かったです。

こんな汚い世界、見えなくて正解なんだって
目が見えてた時に見た親の顔は今も鮮明に覚えています。
見えない方が良かった。きっと思い出して辛くなることもないんだと。」


「そんなに……辛い想いをしていたんだね…
許せない…子供の目を使えないようにするなんて……」


「今でも憎いです……なぜならあなたの顔が見えないのですから……

あなたに出会って初めてまたこの目で世界を見たいと思えました。
忘れたくなかったから…あなたことを
目に焼き付けて、ずっと覚えておきたい
どんな顔をして、どんな姿をしているのか、
目は何色で、どんな髪型で、どんな風に笑うのか……

醜いことなんてどうでもいい

私はあなたを知りたい……
またこの目で世界を見たい……」

今まで見ようと思わなかったのは
この世界が汚いからじゃない

きっと、見たくなかったから

でも、今はあなたを見たいと強くそう思うのです…
叶わない夢を抱いて死んでいくのは、辛いなぁ…


「君の見た最後の人が、私になってくれたらいいなって、わがままかな?……」


そんな言葉が聞こえた直後、目が急あたたかくなった

なんだろう……?眩しいような…


「目を開けてごらん」


ゆっくりと目を開く
周りには蝶や、鳥が飛んで
空は快晴の青空
海の向こう側まで見えるような澄んだ景色
魔王の返り血で汚れた私達は、
こんな場所に見合わないくらい世界は輝いていた。
昔見た景色とは全く違う。

とても綺麗で、生き生きしていた。

そして微笑みかけているあなた


「誰よりも素敵な顔をしていらっしゃるじゃないですか」


透明な頬が少し赤らむ
直後、あなたは私の手を強く握ってこういった


「どうか、私のことを忘れないで………」


「はい、約束です。
この繋いだ手も、もう一生離しません。」


微かに、あなたが微笑んだ気がした

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