Eclipse-何気ない日常-

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5/23/2025, 2:41:34 PM

【そっと包み込んで】

まず最初に、勉強を頑張っている、何かを頑張っている人に言ってあげたい事。

《知ろうとするそれだけで、偉いんだよ》

私は小学生の時、テスト勉強という概念がありませんでした。
テスト前でも教科書を開いてすらいませんでした。
本当に文字通りの
「テスト勉強って何するの?」
だったんです。本当に何をするのか知らなかったんです。

テスト返却は怖くなかったです。
なぜなら平均点という概念もなかったから。
何点がいいとかを知らなかったから。

中学生の時、勉強を知りました。
テスト勉強が何かを初めて知りました。
それでも勉強したくなかったのでしませんでした。
なぜなら何が分からないかが分からなかったから。
何から手をつければいいのか、全く分からず知れたのに手も足も出ない無力感に包まれました。

受験生になって、親が手取り足取り教えてくれたおかげで、私は勉強の仕方を知り、点数の取り方を知り、

”分かることの楽しさ”
”分からないことの悔しさ”
そして”テスト返却の恐怖”

を初めて知ることになりました。

これまで何も知らなかった、何も出来なかった自分。
でも内心、「勉強なんて生きる上で必要ない」と勝手に思い考えないようにしていた。
知らないことで、辛くなることを無意識的に避けていました。
だけど、それは知らなかったからその先のことを知らなかっただけ。
やってみたら楽しいんです。
分からないということが分かるのが楽しいんです。
何より世界が180°変わったのが”面白かった”んです。

知るだけで偉い。
知ろうとするだけで、やろうとするだけで、戦おうとするだけで偉いんです。
だから今辛いと思っても、負けないで。
今でも十分あなたは偉いんです。

5/19/2025, 12:42:28 PM

【どうしても…】

1人の幼い患者が緊急で運ばれてくる。
かなり切羽詰まっている様子だ。
近くには母親らしき人がいた。

「患者到着。CPA継続、胸骨圧迫下でETCO₂ 12mmHg、低灌流。
FAST(超音波)施行、腹腔内出血なし!広範囲外傷なし、血圧触知不可!外科コンサルト要請!」

「CT可能?」

「搬送困難です!治療優先。大量輸血プロトコル発動、rTPA適応検討。開胸マッサージ準備!」

「お願いです……私の一人息子なんです…!!
お願いなので助けてください…!!!この子が居なきゃ私……」

「ご家族の方ですか?、ここから先は手術室になりますので、こちらでお待ちください」

「はい……」

────────────────

「開胸開始。心拍触知なし。直視下心臓マッサージ実施。心嚢穿刺適応?」

「心嚢液貯留なし。輸血継続、ノルアドレナリン追加」

「蘇生5分経過、ROSCなし。エコー評価で心臓収縮なし、終了決定」

「蘇生処置終了、患者死亡確認。看護師、移動準備を」

「はい!担架に移乗します。
ゆっくりいきますね。せーの」

─────────────

手術室から出てきたが、未だに忙しなく急ぐ医師達

「あ、あの!」

声をかけようとしたが、届かない

──────────────

「心電図フラットライン継続。心拍触知不可。瞳孔散大、光反射なし」

「全身評価完了。蘇生困難」

「最終確認、呼吸・心拍ゼロ。瞳孔固定。死亡時刻記録」


「死亡時刻は2025年5月19日 21時17分。報告書記録、家族へ」

「了解しました」

──────────────

そしてようやく家族の元へ報告が伝わる。
もう、彼の夜が明けることはないのだと

「どうしても………駄目なんですか…?
息子は……ついさっきまで元気でいたはずなのにぃ………っ!!」

ここで助かることが出来たら、奇跡としか言いようがないだろう。
しかし、奇跡なのだから、それが起こることなどほぼありえない…

「残念ながら………お別れの時間をお取りしますので、ゆっくりしてください。」

────────────

元気だと思っても、小さなことで大事になります。

私も12歳で別れた友人がいるので、その突然の死の辛さはよく分かります。
本当に突然なんですよ。

だから、生きてることが当たり前だと思わないでください。
些細な事にいち早く気づける人になって下さい。

5/19/2025, 6:29:07 AM

【まって】

「抱き枕と、回転式ペン立て、普通の扇風機、ストームグラス、人をダメにするクッション、首枕、と〜あとはスクラブとPACKテーラードコート買って来といて。この前ちょっと破けちゃってね。」

仲のいい友達に何か欲しいものはある?と聞かれたので迷いもせずにこう返した。
友達は予想以上の返しに戸惑いながらも了承を出してくれた。

「了解………って
まって、スクラブにP……?医者だったっけ…?」

「研究医だけどそんなのどうでもいいでしょ?
今は快適に過ごすことに重きを置いてるの。
スクラブとコートはついで。」

「そっちがついでかぁ…
とりあえず頑張ってね?」

そう、この人間(私)は人と話しているのに一心不乱に手を動かしているのである。
それを見て友達が励ましの言葉をかけてくれる。
のだが……

「ありがとう。じゃあついでにホットミルクも」

この図々しさには頭が上がらない。

「(じゃあとは!?でも大変そうだし、とりあえず応援しよう)」

流石に苦笑いしかできなかった友達だが、それでも心から応援してくれていたのだ。
皆、友達は大切にしよう。

4/30/2025, 3:26:44 PM

【軌跡】

生きた証の軌跡って、残ってるのかな?
誰か、あとから探して追ってくれる人が、
いてくれたりしないかな

よくそんなことを考えていた
だから部屋の至る所に隠し手紙をいくつも置いていた
手紙には伝えたい話を連ね、最後に次の番号を書いて沢山軌跡を見つけてもらおうと思った

この家が崩壊するかも、引越しするかも、なんて事は考えもせず
ただ沢山軌跡になるものを隠しおいた。

本の隙間や、家族写真の裏側に入れて

手紙には―――――

『私のお母さんは、まいにち大変なことをしてます。そんなお母さんのことを誰か知ってください――――――』

『どうして泣いているお母さんを誰も慰めてくれないの?―――――』

呼び慣れない”お母さん”という表現を使って、少し背伸びをして書いた手紙

大きくなった今でも、それは至る所に隠してあります☆。.:*・゜


(実話)

4/29/2025, 4:43:39 PM

【好きになれない、嫌いになれない】

「はぁ、なんでこんなに勉強しなきゃ行けないの??ほんとしんどい……」

そんな毎日を繰り返す
繰り返す………

「はい、○○さん。最高得点ね」

答案用紙を渡される。
そこには94点と赤い文字で書かれていた

「ふふ…これだから嫌いになれないのよね」

そしてまた、さっそく今日もペンを動かす。

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