『夜空を駆ける』
夜空を駆けたのは、この願い。
『どうかあなたと、あなたの大切な人が幸せでありますように。』
ただ、それだけ。
願わずにはいられない。
大袈裟な幸せはいらない。
ただ、その願いと共に駆けていたい。
夜風と星々と共に。
『未来の記憶』
まだ見ぬ日々に思いを馳せる
どうか、曲がりなりにも幸せでありたいと、
沸々と願いが溢れ出る
そして今、この瞬間に
今という色を重ねて未来を色付ける
未来の記憶は存在しないけれど、
それでも確かにここにあることを感じている
消え入る存在でも、それでも、
今を確かに重ねていたい
やがて全てが消えて散り散りになろうとも、
颯爽と今を駆け抜けてゆこう
『心』
心。それはまるで雪のようだ。
感情や思い出がしんしんと雪のように心に降り積もる。
どうせなら真っさらで美しい雪がいい。
時には、黒い雪が積もってるように感じる時もある。
けれど、いつだって選んでいたい。
真っさらな雪が降り積もる場所へ。
どこに向かうかは自分自身で決められるから。
どうか、汚れた泥だらけの場所にいませんように。
真っさらで美しい雪のようにありますように。
『星に願って』
日々、当たり前のように過ぎていく日常に。
どうか、穏やかでありますようにと祈った。
そう遠くない未来、誰もが永遠の眠りにつく。
今感じていることも、この感覚も、やがて過ぎ去ってゆく。
私達には、永遠の命がない。
だからこそ、今がこんなにも尊く、美しい。
当たり前だと思ってた日常が煌めき始める。
もう少しだけ、日々を大切に生きてみよう。
自分と誰かの幸せを星に願ってみよう。
今ある、この生を煌めかせて。
そして、いつか私たちは星々になり、またそこで会おう。
『君の背中』
決して届かないと知りながら、
私はその背中に手を伸ばした。
君の内側はどんなもので溢れているのか、
君はどんな温度で、どんな感性で、
この世界を見据えているのかを、ただ知りたかった。
君が纏っている優しさの質量は、
その背中が物語っている。
君の背中を見つめて思う。
いつかこちらを振り返ってくれるだろうか。
そんな淡い期待を抱いて、
私は、ただ君を見つめることしかできなかった。