ベルの音
「○ねよ!」
そう言われて打たれ、地面に這いつくばう。相手は空手家の先輩だ。私のひょろひょろの体で到底太刀打ちできるわけがない。毎日のように打たれて蹴られて踏みにじられて、私の心身は痣と傷だらけ。きっと私はきらきらな人生の線路から脱線して、もう救いようのない状態なんだろう。
親からの虐待にクラスメイトや先輩からのいじめ。先生やカウンセリングの人に話しても大袈裟だと言われる。私はこのとてつもなく広い世界で1人ぼっちなのだ。こんな人生楽しいどころか死にたいほど苦しい。…あぁ、○ねばいいのか。今まで何百回と言われてきただろう。今さら気づくなんて、やっぱり馬鹿だなぁ、笑
「4番ホームに電車が参ります。危ないですので、黄色い線の内側までお下がりください。」
放送と同時に耳をつんざくような音量でベルがなる。こんなにうるさかったっけ、。普段はあまり気になるような音じゃなかったのに。…あ、こんなこと考えてる場合じゃない。4歩くらい歩いて、線路に飛び込む。私の線路も、こんなふうにまっすぐだったらよかったのになぁ、。そんな思いと同時に後ろから大量の目線を感じる。最後まで最悪だn ドンッ──
何でもないフリ
私の面はまさに仮面。最高の笑顔を一瞬たりとも崩さない。というか崩してはいけない。もし崩してしまったら、私の魅力は皆無だから、。
それなのに、どうしてみんな私を嫌うの?きもいとかきしょいとかぶりっことかうざいとか!私はこんなに一生懸命なのにっ…
悪口とか虐めとか全部わかってるけど、何でもないフリして笑顔貼り付けないといけないことがどれだけ辛いことか…
いつも仮面のような笑顔を貼り付けてるあの子。あーあ、かわいそ。一軍トップのこの私が、いじめの主犯です。別に虐めたいわけじゃないしあの子のこと、嫌いな訳でもない。ただ自分のために虐めてるだけ。ああいう子は虐めておかないと、私が危険なの。
いくらトップだとしても人間っていうのはすぐ裏切る。だからどんな立場でも意識を張り巡らせてないと、社会で生きていけない。でもまあ私はもう、人間らしい人間じゃないかな。何でもないフリして何十人も虐めてるうちに、もう何も感じなくなっちゃった。つまんないし辛いし。あぁ、私も人間になりたいなぁ…
部屋の片隅で
声を押し殺して泣く
なんで生きてるのかわからない
絶望している
でも何に?
腐った世界か
腐った自分か?
あぁ、きっと腐った自分なんだ
「クソが」
「邪魔」
「し〇よ」
何度言われたことだろう
いらない命だった
なのにまだ
生きてれば良いことがあるだろうと
信じている自分
※フィクション
力を込めて
「スタート!」
私は目の前にいる彼を怒鳴りつける。
ついでにビンタも忘れずに❤︎
どちらも自分の精一杯の力を込めている。
これ結構、体力削られるんだよなぁ〜、w
「カーット!」
よっしゃ今日の撮影おーわりっ!
毎日力込めて頑張ってる自分、えらすぎるぞ~
今日もよく頑張りました♡
過ぎた日を想う
あれから、もう14年が過ぎた
なのに私は、あれから一度も、世界を、空を、海を、山を、ええとそれから…
とにかく"外"を、目にしていない
見れなくなってしまった …というか見たくないのだ
あれは、今でも鮮明に覚えている
まるで数分前の出来事のように。
これからも、私の中で、古傷として残っていくのだろうか
あ゙ぁ、つらいなぁ、
もういっそのこと、命を野放しにしてしまおうか…