雨に佇む
私の感性はズレているらしい
でも何を基準にしてズレているの?
この考え自体がズレているのだろうか
あぁ、今日もわからない
雨の中、一人佇む
そして傘をたたむ
一瞬にして体が水滴で覆われた
「心地よい」
思わずそんな言葉が、洩れていた
私は、通り過ぎる人々から怪訝な顔で見られていた
裏返し
パンケーキ焼いてたら、うわめっちゃ綺麗じゃーん、って思ったのに裏返したら焼きムラがあって綺麗じゃなかった。盛り付けるときは綺麗なほうを上にする。
トースターでパントーストしたら、焦げの具合良すぎるでしょ、って思ったのに裏返したらトースターのあとついて焼けてて変な感じだった。これも皿には良いほうを上にして置く。
例え下手くそだけど、大体の人ってこんなもんだよね。付き合いが浅い人には綺麗な部分しか見せたくない。でもそんなんつまんないじゃん。だから人付き合いって、お互い裏返した自分さらけ出してやっていきたいなーって思う。おもしろそうじゃん。
だけど現実って、そんなeasyなものじゃないんだよなぁ
誇らしさ
「あなたの親で誇らしいわ」
「○○中学校としての誇りを持って行動しなさい」
「○○中学校に通っているんだって?誇らしいな」
「先生はあなたたちを誇らしく思います」
“優等生だけが誇りを持っていて、劣等生は誇りを持っていない”
これを聞いて否定する人がいる。だが、それはきっと本心ではない。だって、劣等生ってだけで態度を裏返しにする人は腐るほどいるから…
今の世の中は、本当に信じられるだろうか。これを機に考えてみるのも悪くない。
夜の海
(はぁ、なんて美しいの…)
そう思いながら、またキャンバスに色をのせる。これが私の日課。
いつも海の景色なんて変わらないじゃないか、という考えを持っている人もいる。でも、そのときの波の様子や天気、そして私の精神状態によって景色は全く異なる。
そうこう考えているうちに、私の日課は終わる。
海よ、また明日!
自転車に乗って
「乗れた、乗れたわ!お母様見て!」
初めて自転車に乗れるようになったとき、そう言ってはしゃいだ私。そのときの私はまだ知らなかった。自転車で重体を追うことになるだなんて…。
ああ、もうあれから4年だわ。こんなに長い間治療を受けてるっていうのに、まだ歩くことさえできないって言うの?辛い、寂しいわ…。お母様、お父様、どうして私を置いて死んでしまったのっ…?
あの日はお母様とお父様と一緒に、自転車で海に行く約束をしていたのよね。約束通り、私たちは海に向かい素晴らしい景色を目の当たりにしていたわ。
…はぁ、やっぱり思い出せない。そのあと何があったのか。執事には、事故で私たちは撥ねられ、庇おうとした両親が犠牲になったと聞いた。私が、両親を殺したの、?いやでも、そんなっ…。いくら考えても仕方がない。せめてもう一度、自転車であの海に行くことができるなら…